「ウソの待機児童数」に要注意

ところで、認可保育園の「待機児童数」として自治体ごとに公表されている数字は、実態とは異なっています。助成を受ける認可外に入って認可の入園待ちをしている場合、自治体によっては、保護者が求職中の場合や、入園できず育休を延長したといったケースも、待機児童数から除外しているからです。「保育園を考える親の会」では、都市部の100の市区の入園申請児童数と入園が決定した児童数の差を調べる独自の調査を行い、公表しています(『100都市 保育力充実度チェック』 http://www.eqg.org/oyanokai/)。平成24年度のこの調査では、有効回答97市区の「申請したが入園決定しなかった児童数」は55,222人にもなり、これは都市部のみの数であるにも関わらず、国が発表している全国の待機児童数24,825人の2倍以上になりました。

1年を通して入園の最大のチャンスとなるのは、各年齢クラスの卒園・進級がある4月です。ほぼ全員募集になる0歳児の枠が最も大きく、1歳児以上は、下の年齢クラスより定員が増える分だけの募集になります。

5月にも多少動きがあるようですが、年度途中は在園児の引越しなどによる欠員だけの募集になってしまいます。

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認可保育園の定員の例

0歳児の4月がいちばん入りやすいと聞くと、「育休を切り上げなくちゃ!」と焦ってしまう人もいるかもしれませんが、あわてず、状況をよく見きわめてください。

保育園入園の難易度は園によってもまったく違っています。あわてて育休を切り上げて、あとでその必要はなかったなんてことになると、「もっと休みたかった!」と後悔してしまいます。自分の入りたい園・年齢クラスの状況を早めに調べて、仕事の都合、自分や家族の気持ち、赤ちゃんや自分の健康状態などなどを考え合わせて復帰時期を判断すべきです。

なお、保育園の受け入れはいちばん早くて産休明けから。

生後5カ月や8カ月からの受け入れという園も多いので、早生まれのお子さんの4月の0歳児クラス入園は不可能な場合が多いはずです。