ビールより日本酒・ワインがおすすめ

飲みやすさ故、無意識に大量摂取してしまうビール。浅部さんは「日本酒やワインはゆっくり飲めるのでおすすめです」と話す。

「日本酒には糖質が含まれていますが、アルコール度数が高いので大量に飲めないですよね。ワインもアルコール度数が高めですし、そもそも単独でぐいぐい飲むお酒ではないので、ビールのように“量の暴走”が起きにくい。それでも飲み過ぎてしまう人には、ちょっと値段が高いお酒を飲みましょうと提案しています」

切子の冷酒杯に冷酒を注いでいる手元
写真=iStock.com/masa44
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確かに高価なお酒は「味わって飲もう」と思うため、量を抑える心理的ブレーキがかかりやすい。反対に安価な甲類焼酎やジンといった酒類は、炭酸で割ってガンガン飲むスタイルになりやすく、一気に摂取量が増え、「飲みすぎリスク」につながる。

「カロリーオフ」「ゼロカロリー」の罠

浅部さんによると、「さらに注意したいのが、人工甘味料入りの酒」だという。

「人工甘味料に関しては、アメリカでもゼロカロリー飲料の大量摂取で糖尿病リスクが上がるとか、甘さをより求めるようになってしまうとか、血糖値が実際には上がらないという矛盾が脳の認識を混乱させてしまうなどの諸説が出ています。

絶対に飲んではいけないわけではありませんが、“砂糖が入ってないから大丈夫”と油断して飲みすぎるのは避けたほうがいいですね。アルコールである以上、1gあたり7kcalのカロリーは存在し、代謝の優先順位も変わりませんから」

浅部さんの話をまとめると、太る・太らないは“お酒の種類”より“量”で決まるということだ。ビールのように飲みやすいお酒ほど量が増え、それに伴いおつまみも食べてしまうため、総摂取カロリーが膨れ上がる。逆に、アルコール度数の高いお酒や高価格帯のお酒は、自然とちびちび飲むため、量のコントロールがしやすい。

太りたくないなら、「飲みやすい=危険」「飲みにくい=抑制が効く」という視点を持つと、年末年始の体重管理に大きく差がつきそうだ。

さて、おつまみの話が出たところで、太りにくいおつまみの選び方を浅部さんに教えてもらった。