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たばこ関連規制の実務上の扱い 出典:編集部作成 ※法的根拠は不明確

米投資銀行ゴールドマン・サックスは昨年、今後成長が見込める8つの分野を発表したが、3Dプリンタなどとともに挙げられたのが「電子タバコ」だ。欧米ではニコチン入り電子タバコの普及が進みつつある。

電子タバコは、通常のたばこより健康リスクは低いという見方も一部に出始めている。欧米では、電子タバコを普及させる政策を支持する研究者もいる。

しかし、いまのところ日本では電子タバコをあまり見かけない。それは、電子タバコは薬事法の規制を受け、国内での流通が事実上禁じられているからだ。たばこ問題に詳しい岡本光樹弁護士は次のように解説する。

「ニコチンは、薬事法に関する厚労省通知で医薬品成分のリストに指定されているため、ニコチン入り電子タバコを無承認のまま販売すれば違法です」

国内では入手できないので、電子タバコ愛用者は海外からの個人輸入に頼らざるをえない。

じつは、こうした現状に一石を投じる商品が昨年12月に販売されている。JTがアメリカのベンチャー企業と提携して販売を開始した「Ploom」だ。火を使わない点で電子タバコと同じだが、薬事法の承認なしに国内販売されている。これはなぜか。

その問いに答える前に、電子タバコとPloomは、2つの点で薬事法以外の法律上の扱いが違うことを確認しておきたい。1点目は「電子タバコにはたばこ税はかからないが、Ploomにはかかる」という点だ。たばこ事業法は課税対象となる「製造たばこ」を「葉たばこを原料の全部又は一部とし、喫煙用、かみ用又はかぎ用に供し得る状態に製造されたもの」と定義する。一般の電子タバコは、ニコチンは含むが、葉たばこを原料としないため、たばこ税はかからないが、Ploomには葉たばこが使われているので、たばこ税がかかる。