米国経済が長期にわたって成長を続けていることから、新NISAを活用した米国株投資を始めようと考えている人もいるだろう。しかし、いざ米国株に投資しようと思っても、米国企業に関する情報は英語で提供されることが多く、銘柄選びのハードルは高い。
そこで本記事では、新NISA制度を使って米国株投資デビューする人のために、銘柄の選び方や、米国株投資におすすめの証券会社について解説していく。
米国株と一口にいっても、投資する方法は個別株、ETF、投資信託と3つあり、人によっておすすめの投資方法は異なる。本記事を参考に、自分に合う方法を見つけて米国株投資への一歩を踏み出してほしい。
目次
米国株に投資する3つの方法:個別株、ETF、投資信託
具体的な銘柄を紹介する前に、米国株に投資する方法として、個別株、ETF(上場投資信託)、投資信託の3つの商品を通じた買い方があることを説明する。
個別株 | ETF | 投資信託 | |
---|---|---|---|
投資対象 | 1企業 | 複数企業 | 複数企業 |
新NISAでの取り扱い枠 | 成長投資枠 | つみたて投資枠※ 成長投資枠 |
つみたて投資枠※ 成長投資枠 |
取引価格の更新 | リアルタイム (ただし取引所の取引時間中のみ) |
リアルタイム (ただし取引所の取引時間中のみ) |
1日1回 |
成行、指値注文 | 可能 | 可能 | 不可 |
こんな人におすすめ | ✓リスクを取っても高いリターンを狙いたい人 | ✓銘柄選びをプロに任せたい人 ✓個別株のように柔軟に取り引きしたい人 ✓信託報酬を低く抑えたい人 |
✓銘柄選びをプロに任せたい人 ✓積立投資をしたい人 ✓100円などの少額から投資したい人 |
個別株は、リスクを取って高いリターンを狙いたい人におすすめだ。自分で銘柄を選ぶ手間はかかるが、割安な銘柄を発掘できれば、将来、大きなリターンを狙える可能性もある。新NISAのつみたて投資枠では取り扱いがなく、成長投資枠で購入できる。
一方、ETFと投資信託は、リスクを抑えてリターンを堅実に狙いたい人におすすめだ。いずれも1本購入するだけで、プロが銘柄選定を行った複数の企業・資産(株式や債券など)に分散投資することができる。
投資信託は新NISAのつみたて投資枠、成長投資枠の両方で購入できるが、ETFは成長投資枠でのみ購入可能としている証券会社も多い。
ETFと投資信託の違いは、リアルタイム取引ができるかできないかにある。
ETFは投資信託の一種だが、一般的な投資信託と異なり、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している。そのため、商品価格の決定タイミングが一般的な投資信託とは異なる。投資信託は1日1回、基準価額が更新されるのに対し、ETFは個別株と同じように取引所が開いている間、リアルタイムで変動する。
このほかにも、ETFと投資信託には下表のようなメリット、デメリットがある。詳しくはこちらの記事も参考にしてほしい。
ETF | 投資信託 | |
---|---|---|
メリット | ・一般的な投資信託に比べ信託報酬が低め ・リアルタイムで取引できる ・指値注文ができる |
・さまざまな切り口の商品がある ・積立投資しやすい ・つみたて投資枠でも取扱銘柄が豊富にある ・100円程度から取引できる ・自動で分配金の再投資ができる |
デメリット | ・一般的な指数に連動するインデックス型の商品が中心 ・つみたて投資枠の対象銘柄が少ない(2024年10月1日時点で8本のみ) ・一般的な投資信託と比べ最低投資金額が高くなることが多い ・積立投資がしにくい ・自動で分配金の再投資ができない |
・リアルタイム取引はできない ・ETFに比べ信託報酬が高め |
ここからは米国株投資初心者に向けて、個別株、ETF、投資信託のおすすめ銘柄をそれぞれ紹介していく。
\米国個別株を多く取り扱い/
新NISAでおすすめの米国個別株6選
新NISA成長投資枠で購入できる、米国個別株のおすすめ銘柄6選は以下の通りだ。
各銘柄を、値上がり益が期待できる「成長銘柄」と、定期収入が期待できる「高配当銘柄」に分けて、その選定基準とともに詳しく解説していく。
おすすめの米国株3選【成長銘柄編】
値上がり益が期待できる成長銘柄は、米国株を対象としたアクティブ・ファンドで純資産総額が最も大きい(※)「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」の組入上位3銘柄を選んだ。
アクティブ・ファンドとは、プロのファンドマネージャーによって投資先が選ばれ、市場平均を上回る成果を目指す投資信託のことだ。このため、組入銘柄には今後の成長に期待できるとプロが判断したものが並ぶことになる。個人が個別銘柄へ投資する際の参考になるだろう。
「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」は以下のような受賞歴もあり、一定の評価を得ている。
- R&Iファンド大賞 北米株式グロース部門「最優秀ファンド賞」受賞(10年連続)
- LSEG リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2024 株式型 米国 「最優秀ファンド賞」受賞
- 第1回 ウエルスアドバイザーアワード 新 NISA 成長投資枠 国際株式型(特定地域)部門 「WA優秀ファンド賞」受賞
組入上位3銘柄の詳細は以下のとおりだ。
マイクロソフト
銘柄名 | MSFT / マイクロソフト |
---|---|
業種 | ソフトウェア |
株価 | 430.30ドル |
時価総額 | 3兆2,038億2,400万ドル |
最低投資金額(※1) | 6万7,907円 |
配当利回り(※2) | 0.75% |
マイクロソフトは「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」における組入割合で1位の企業だ。
代表的な製品としては、WordやExcel、PowerPoint、Outlookなどを利用できる「Microsoft365」、タブレットやラップトップ、デスクトップとして人気の「Surface」、クラウドコンピューティングサービス「Azure」などがある。
事業は順調に成長しており、売上高は5年連続で増収、株価も過去5年(2019年10月4日~2024年10月1日)で約3倍に上昇している。
また、近年はAI事業にも力を入れており、文章や画像コンテンツ作成、データ解析などを効率化できる「Copilot」を開発、提供している。
AIビジネスが拡大していけば、さらなる成長に期待できるだろう。
アマゾン・ドット・コム
銘柄名 | AMZN / アマゾン・ドット・コム |
---|---|
業種 | 小売り |
株価 | 186.00ドル |
時価総額 | 2兆63億3,300万ドル |
最低投資金額(※1) | 2万9,403円 |
配当利回り | 0.00% |
アマゾン・ドット・コムは、世界最大のオンラインショッピングプラットフォーム「Amazonショッピング」を運営する企業だ。Amazonショッピング以外にも、1億曲の楽曲を聴ける「Amazon Music」や話題の映画やアニメやドラマが見られる「Prime Video」、スマートスピーカー「Alexa」なども人気がある。法人を対象としたクラウドサービス「AWS事業」も好調だ。
売上高は5期連続(2019年〜2023年決算)で増加しており、株価も過去5年(2019年10月4日〜2024年9月30日)で約2.1倍に成長している。
オンラインショッピングやデジタルコンテンツの需要は今後も増加することが想定される。
Amazonユーザーはチェックしてみるとよいだろう。
エヌビディア
銘柄名 | NVDA / エヌビディア |
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業種 | 半導体 |
株価 | 121.44ドル |
時価総額 | 3兆427億100万ドル |
最低投資金額(※1) | 1万9,164円 |
配当利回り(※2) | 0.01% |
エヌビディアは、半導体の設計と製造を行う企業だ。昨今の人工知能(AI)ブームによって注目が集まる半導体銘柄の代表格ともいえ、株価は直近1年(2023年10月3日〜2024年10月1日)で約2.7倍に急成長している。
エヌビディアの主要製品は半導体技術を用いて製造する「GPU」で、膨大なデータ処理が可能なため大半のパソコンに搭載されている。AI開発にはもちろんのこと、動画編集や最新のゲーム開発などには高性能なGPUが不可欠となる。
ただし、2024年8月28日の決算発表後、好決算であったにもかかわらずエヌビディアの株価は急落した。これは、AIバブル崩壊への懸念や利益確定売りに走る投資家が多かったことなど、さまざまな要因が影響していると考えられる。
投資する際は、市場動向もチェックし、慎重に判断しよう。
\米国株にもポイント投資できる/
おすすめの米国株3選【高配当銘柄編】
高配当銘柄は、S&P500配当貴族指数の組入銘柄の中から、時価総額が500億ドル以上で配当利回りが高い3つの銘柄を選定した。
米国の主要企業500社からなる「S&P500」の構成銘柄の中で「25年以上連続増配」を実施している銘柄。
IBM
銘柄名 | IBM / IBM |
---|---|
業種 | ITサービス&コンサルティング |
株価 | 221.08ドル |
時価総額 | 2,058億1,210万ドル |
最低投資金額(※1) | 3万4,902円 |
配当利回り(※2) | 3.47% |
IBMは、法人向けにITコンサルティングやハードウェア、ソフトウェアの導入、運用支援を行う企業だ。
AIの実用化やデータ活用、ITを用いた業務最適化やセキュリティー強化などを支援する。
代表的な製品としては、AIアプリケーションの構築やデータ、ソースの管理ができるプラットフォーム「IBM watsonx」やビジネスに必要な機能を1つにまとめた「IBM Cloud」などがある。
また、2020年以降、売上高は毎年増加している。過去の1株当たり配当金と配当利回りの推移は次のとおりだ。
年 | 1株あたり配当金 | 配当利回り |
---|---|---|
2017年 | 5.90ドル | 3.85% |
2018年 | 6.21ドル | 5.46% |
2019年 | 6.43ドル | 4.80% |
2020年 | 6.51ドル | 5.17% |
2021年 | 6.55ドル | 4.90% |
2022年 | 6.59ドル | 4.68% |
2023年 | 6.63ドル | 4.05% |
配当利回りは3.0%〜5.0%台と高いため、配当収入に期待する人は検討してみよう。
コカ・コーラ
銘柄名 | KO / コカ・コーラ |
---|---|
業種 | 清涼飲料水 |
株価 | 71.86ドル |
時価総額 | 3,077億2,460万ドル |
最低投資金額(※1) | 1万1,350円 |
配当利回り(※2) | 2.72% |
コカ・コーラは、世界的に有名な飲料メーカーだ。代表商品である「コカ・コーラ」に加え、ダイエット・コーク、コカ・コーラゼロ、ファンタ、スプライトなど多くのノンアルコール飲料を開発・販売している。
スポーツ業界の支援にも力を入れており、「FIFAワールドカップ」のパートナーシップを締結している。さらに、オリンピック、パラリンピックのワールドワイドパートナーとしても知られている。
コカ・コーラの1株あたり配当金と配当利回りの推移は次のとおりだ。
年 | 1株あたり配当金 | 配当利回り |
---|---|---|
2017年 | 1.48ドル | 3.23% |
2018年 | 1.56ドル | 3.29% |
2019年 | 1.60ドル | 2.89% |
2020年 | 1.64ドル | 2.99% |
2021年 | 1.68ドル | 2.84% |
2022年 | 1.76ドル | 2.77% |
2023年 | 1.84ドル | 3.12% |
株価も堅調に上昇しているため、値上がり益と配当収入の両方を狙いたい人に向いている銘柄だ。
メドトロニック
銘柄名 | MDT / メドトロニック |
---|---|
業種 | 医療機器、医療用品&流通 |
株価 | 90.03ドル |
時価総額 | 1,147億1880万ドル |
最低投資金額(※1) | 1万4,232円 |
配当利回り(※2) | 3.13% |
メドトロニックは、医療機器の開発と製造を行う企業だ。
代表的な医療機器として、心臓のリズムを正常に保つための「ペースメーカ」や糖尿病患者向けの「インスリンポンプ」、超小型カメラ内蔵の口から飲み込んで使用可能な「カプセル内視鏡」などがある。
医療機器の需要は景気に左右されづらく、業績も安定しやすい。
過去の1株あたり配当金と配当利回りの推移は次のとおりだ。過去7年間で1株あたり配当金は0.92ドルも増加している。
年 | 1株あたり配当金 | 配当利回り |
---|---|---|
2017年 | 1.84ドル | 2.26% |
2018年 | 2.00ドル | 2.29% |
2019年 | 2.16ドル | 2.18% |
2020年 | 2.32ドル | 1.77% |
2021年 | 2.52ドル | 2.41% |
2022年 | 2.72ドル | 2.99% |
2023年 | 2.76ドル | 3.46% |
医療業界に注目する人におすすめの銘柄の一つだ。
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新NISAでおすすめの米国ETF3選
新NISAで米国ETFに投資する場合のおすすめ銘柄を3本厳選して紹介する。
選定基準は以下のとおりだ。
- 分配金利回り(※1)が高い
- 直近のリターンが高い
- 経費率(※2)が低い
iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF(HDV)
名称 | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF(HDV) |
---|---|
運用会社 | ブラックロック社 |
市場 | ニューヨーク証券取引所 |
ベンチマーク | モーニングスター配当フォーカス指数 |
純資産総額(百万米ドル) | 11,185(2024/9/24) |
基準価額(米ドル) | 118.57(2024/9/24) |
分配金利回り(直近12カ月) | 3.23%(2024/9/24) |
3年トータルリターン | 25.78%(2024/9/24) |
経費率 | 0.08%(2024/9/24) |
- 米国の高配当銘柄に分散投資できる
- 四半期ごとに分配金が支払われる
- インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える
iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETFは、その名のとおり米国の高配当株に投資するETFだ。ベンチマークとしているモーニングスター配当フォーカス指数は、財務健全性が高く、持続的に平均以上の配当を支払うことのできる厳選された75銘柄で構成されている。
過去3年のトータルリターンは25.78%となっており、分配金はもちろん、値上がり益にも期待できる。
バンガード® トータルストックマーケットETF(VTI)
名称 | バンガード トータルストックマーケットETF(VTI) |
---|---|
運用会社 | バンガード社 |
市場 | ニューヨーク証券取引所 |
ベンチマーク | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
純資産総額(百万米ドル) | 439,913(2024/9/24) |
基準価額(米ドル) | 282.75(2024/9/24) |
分配金利回り(直近12カ月) | 1.35%(2024/9/24) |
3年トータルリターン | 8.72%(2024/9/24) |
経費率 | 0.03%(2024/9/24) |
- 米国株式市場全体に分散投資できる
- 経費率が低い
- 分配金が四半期ごとに支払われる
バンガード® トータルストックマーケットETF(VTI、以下®省略)は、小型株〜大型株まで米国市場の株式市場をほぼ100%網羅している「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」への連動を目指している。
成長企業と安定企業の両方に投資しているので、米国市場の継続的な成長の恩恵が期待できるのが特徴だ。経費率も0.03%と低く、効率の良い運用が期待できるだろう。
バンガード® S&P 500 ETF(VOO)
名称 | バンガード S&P 500 ETF(VOO) |
---|---|
運用会社 | バンガード社 |
市場 | ニューヨーク証券取引所 |
ベンチマーク | S&P 500 |
純資産総額(百万米ドル) | 542,685(2024/9/24) |
基準価額(米ドル) | 526.49(2024/9/24) |
分配金利回り(直近12カ月) | 1.36%(2024/9/24) |
3年トータルリターン | 10.43%(2024/9/24) |
経費率 | 0.03%(2024/9/24) |
- 米国の成長企業に投資できるため、大きなキャピタルゲインに期待できる
- 経費率が低い
- 分配金が四半期ごとに支払われる
バンガード S&P 500 ETFは米国の代表的な株価指数であるS&P500への連動を目指している。S&P500は米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしており、アップル、マイクロソフト、テスラなど成長企業の銘柄を多く含んでいる。長期的な値上がりに期待できるだろう。
新NISAで米国投資できるおすすめの投資信託2選
新NISAで米国株へ投資できるおすすめの投資信託2本を厳選して紹介する。
選定基準は以下のとおりだ。
- 信託報酬(保有コスト)が低い
- 純資産総額(ファンドの規模)が100億円以上
なお、以下で紹介する投資信託については成長投資枠だけではなく、つみたて投資枠でも投資できる。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXISSlim 米国株式(S&P500)は、米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動することを目指すインデックスファンドだ。
S&P500の構成銘柄は厳しい基準で選ばれており、1957年に導入されて以来の利回りは、年平均で約10%の上昇率を記録している。
連動指数 | S&P500(円換算ベース) |
---|---|
純資産額(百万円) | 5,184,624 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.09372% |
ファンドの種類 | インデックス |
本ファンドは、中長期的な視点で成長が期待できる米国を代表する約500社に投資することができ、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とともに多くの投資家に支持されている。
米国への投資に興味があればぜひ検討してほしい投資信託だ。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 24.15% | 19.11% | 22.66% |
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
iFreeNEXT NASDAQ100インデックスは、NASDAQ100指数との連動を目指すものだ。
連動指数 | NASDAQ100指数(配当込み、円ベース) |
---|---|
純資産額(百万円) | 134,269 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.495% |
ファンドの種類 | インデックス |
iFreeNEXT NASDAQ100インデックスは、「NASDAQ100指数」への連動を目指している。NASDAQは世界最大級の新興企業向け株式市場で、NASDAQ100指数はそのうち時価総額上位100社で構成される。米国のテクノロジー企業の構成比率が高いという特徴がある。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)よりも信託報酬は高いが、直近のリターンは下表のとおり、これら2つの投資信託と同等の水準だ。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 24.01% | 17.96% | 27.98% |
1年 | 3年 | 5年 | |
---|---|---|---|
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | 24.01% | 17.96% | 27.98% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 21.16% | 15.78% | 19.22% |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 24.15% | 19.11% | 22.66% |
新NISAの米国個別株投資におすすめの証券会社2選
新NISA成長投資枠を使って米国個別株投資をするのにおすすめの証券会社は、SBI証券、楽天証券の2社だ。
投資信託やETFの場合、主要な証券会社であれば豊富に銘柄を取り揃えており、サービスも大きく変わり映えしない。一方で個別株投資の場合は取引手数料や為替手数料をはじめとするコストや、商品数も証券会社によって大きく異なる。
SBI証券と楽天証券はいずれもNISAでの米国株取引手数料と、米ドル/円のリアルタイム為替手数料が無料(※)で、取扱商品も豊富という共通点がある。
米国株を購入するには米ドルが必要だが、楽天証券とSBI証券は為替手数料無料で円をドルに交換できるため、コストを抑えて米国株投資ができる。両社はそれぞれ以下のような人におすすめだ。
- より多くの銘柄から投資先を選びたい人、ポイント投資したい人 …楽天証券がおすすめ
- 米国株以外の外国株式にも投資したい人 …SBI証券がおすすめ
以下で詳しく解説していく。
楽天証券
米国株銘柄数(ETF、ADR※1含む) | 5,637銘柄 |
---|---|
米国株取引手数料 | 約定代金×0.495%(上限22米ドル) |
NISAでの米国株取引手数料 | 無料 |
NISAでの米国株取り扱い | 〇 |
楽天証券は、ネット証券の中で最も米国株の取扱銘柄数が多い証券会社であり、豊富な選択肢から選びたい人におすすめできる。特徴は以下の3点だ。
- ネット証券の中で最も米国株の取扱銘柄数が多い
- 楽天ポイントを使ったポイント投資ができる
- 米国企業の決算情報を決算公表後数分以内に日本語で配信
主要ネット証券の中で米国株にポイント投資ができるのは楽天証券だけだ。
証券会社 | 対応有無 |
---|---|
楽天証券 | 〇 |
SBI証券 | × |
さらに、月3万円以上の米国株式円貨決済(1ポイント以上の楽天ポイント利用が必要)をした場合、楽天市場で貯まるポイントが0.5倍増加する。
米国企業の決算情報を決算公表後数分以内に日本語で配信する「米国株決算速報サービス」も利用できる。素早く情報収集をしたい人にも楽天証券はおすすめだ。
\情報の見やすさ重視なら/
SBI証券
米国株銘柄数(ETF、ADR※1含む) | 5,160銘柄 |
---|---|
米国株取引手数料 | 約定代金×0.495%(上限22米ドル) |
NISAでの米国株取引手数料 | 無料 |
NISAでの米国株取り扱い | 〇 |
SBI証券は米国株の取扱銘柄が楽天証券に次いで2番目に多い証券会社で、米国株式以外にもさまざまな国の株式に投資したい人におすすめできる。特徴は以下の2点だ。
- 米国株の取扱銘柄が楽天証券に次いで2番目に多い
- 米国株以外に8カ国の株式を扱っている
SBI証券では、中国や韓国、ロシア、ベトナムなど他8カ国の株式も取り扱っている。しかも、新NISA口座では取引手数料無料で売買できるものも多い。
SBI証券 | 楽天証券 | |
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中国 | ◯ | ◯ |
インドネシア | ◯ | ◯ |
シンガポール | ◯ | ◯ |
タイ | ◯ | ◯ |
マレーシア | ◯ | ◯ |
韓国 | ◯ | ✕ |
ベトナム | ◯ | ✕ |
ロシア | ◯※1 | ✕ |
- 米国個別株
- 米国ETF
- 中国ETF
- 韓国ETF
- シンガポールETF
楽天証券同様に、米ドル/円のリアルタイム為替手数料はゼロだ(インターネットコース)。米国以外の外国株式にも興味があるならSBI証券を選ぶのがおすすめだ。
\幅広く取引したいなら/
新NISAの米国株投資についてよくある質問
- 新NISAで米国株に投資するデメリットは?
新NISAで米国株に投資するデメリットは特にない。むしろ値上がり益が非課税になる、証券会社によっては取引手数料が無料になる、といったメリットの方が多い。
強いてデメリットを挙げるなら、米国株に限った話ではないが、新NISAで投資をすると損益通算できないという点がある。課税口座で利益が発生し、新NISAで損失が発生した場合、課税口座の利益には約20%の税金が課せられてしまう。新NISAのみで投資をする人は気にする必要はないが、課税口座も併用する人は、新NISA口座で損失が発生しても、課税口座で発生した利益は相殺できないことを覚えておこう。
- 新NISAで米国株に投資すると税金は課せられる?
新NISAで米国株に投資するデメリットは特にない。むしろ値上がり益が非課税になる、証券会社によっては取引手数料が無料になる、といったメリットの方が多い。
強いてデメリットを挙げるなら、米国株に限った話ではないが、新NISAで投資をすると損益通算できないという点がある。課税口座で利益が発生し、新NISAで損失が発生した場合、課税口座の利益には約20%の税金が課せられてしまう。新NISAのみで投資をする人は気にする必要はないが、課税口座も併用する人は、新NISA口座で損失が発生しても、課税口座で発生した利益は相殺できないことを覚えておこう。
- 新NISAで米国株に投資するデメリットは?
新NISAで米国株や米国株ETFに投資をした場合、値上がり益に税金は課せられないが、配当金や分配金には約10%の税金が課せられる。米国の税率10%が適用され、源泉徴収されるためだ。
通常、米国株や米国ETFの配当所得については米国内で10%の税金が源泉徴収され、日本でも約20%の課税対象となる。これにより、二重課税が生じる可能性があるが「外国税額控除」という措置を受けることで、外国で課税された税金を、一定の範囲で日本の所得税や住民税から差し引くことができる。
ところが、新NISAで保有する米国株や米国ETFの配当金、分配金に関しては、日本国内で非課税とされるため、確定申告できず外国税額控除の適用を受けられない。その結果、新NISAを利用しても米国株や米国ETFの配当金、分配金に対して10%の税金が発生する。