SBI証券のNISA口座はクレカ積立や投資信託の保有でポイントを貯められ、他のネット証券と比較しても選べるポイントの種類が多い点がメリットだ。
しかし選択肢が多いためどれを選ぶべきか迷ってしまうかもしれない。また、いざポイントを貯めようと思っても設定方法がわからない場合もあるだろう。
そこでこの記事では、SBI証券のNISAのポイントサービスの概要を説明した上で、どのポイントを選ぶのが一番おすすめなのかを紹介し、ポイントの貯め方、ポイント投資のやり方を画像付きで解説する。
本記事を参考にSBI証券のポイント設定を完了し、資産運用をよりお得で充実したものにしてほしい。
- クレカ積立、投資信託の保有でポイントを貯められる
- ポイント選びに迷ったらVポイントがおすすめ
- クレカ積立やポイント投資の設定は5分程度で完了する
目次
SBI証券のNISAでポイントを貯める方法
SBI証券のNISA口座でポイントを貯めるには、主に2つの方法がある。
三井住友カードでクレカ積立をする
クレカ積立とは、クレジットカードで投資信託を積立購入するサービスだ。
証券口座にクレジットカードを紐づければ、毎月・毎週など決まったタイミングで自動的な決済が可能となる。
そのため、口座への入金を省けるのがメリットだ。さらに、決済額に応じてクレジットカードのポイントが貯まるので、現金よりもお得に積立投資ができる。
SBI証券のクレカ積立は「三井住友カード」または「Olive」が対象で、貯められるポイントは「Vポイント」となっている。
ただしSBI証券のクレカ積立におけるポイント付与率は2024年11月買付分(9月11日以降設定分)から変更され、クレジットカードを年間一定金額以上利用しないと付与率が下がってしまうので注意が必要だ。
カードの種類 | クレカ積立ポイント付与率 | 年会費 |
---|---|---|
三井住友カード(NL) Oliveフレキシブルペイ |
0.5% | 永年無料 |
三井住友カード ゴールド(NL) Oliveフレキシブルペイ ゴールド |
1.0% | 通常5,500円(※) |
三井住友カード プラチナプリファード Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファード |
5.0% | 3万3,000円 |
カードの種類 | 年間カード利用額 |
クレカ積立ポイント付与率 | |
---|---|---|---|
三井住友カード(NL) Oliveフレキシブルペイ |
10万円未満 |
0.0% | |
10万円以上 |
0.5% | ||
三井住友カード ゴールド(NL) Oliveフレキシブルペイ ゴールド |
入会初年度 | 条件なし | 1.0% |
入会2年目以降 | 10万円未満 | 0.0% | |
10万円以上 | 0.75% | ||
100万円以上 | 1.0% | ||
三井住友カード プラチナプリファード Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファード |
300万円未満 |
1.0% | |
300万円以上 |
2.0% | ||
500万円以上 |
3.0% |
2024年3月8日、金融商品取引業に関する内閣府令が改正されたことにより、クレカ積立の上限額が月5万円から10万円に引き上げられた。この変更に伴いポイント付与の仕組みも変更になった。
とくに、年会費無料カードやゴールドカードは、クレジットカードの年間利用額が10万円未満だとポイント付与がゼロになる(ゴールドカードの場合入会初年度は1.0%、2年目からは利用額条件あり)。
SBI証券のクレカ積立でより多くポイントを貯めたいなら、三井住友カードに支払いをまとめるなど工夫しよう。
\Vポイントが貯まる!使える!/
対象の投資信託を保有する
SBI証券には、投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まるサービス「投信マイレージ」もある。
累積の保有残高に応じてポイントが付与され、投資信託積立やスポット購入をするたびに還元されるポイントが増えていく仕組みだ。
SBI証券では、NISAの投資対象となっている1,200本以上の投資信託すべて(ETFなどは除く)が、ポイント還元の対象となっている。付与率は、投資する銘柄と保有金額によって以下のように異なる。
月間平均保有金額 | 1,000万円未満 | 1,000万円以上 |
---|---|---|
通常銘柄 | 0.1% | 0.2% |
SBIプレミアムセレクト銘柄 | 0.15% | 0.25% |
その他指定銘柄 | ファンドごとに指定された付与率(概ね0.05%) |
最大0.25%の付与率となるSBIプレミアムセレクト銘柄が魅力的に映るが、基本的に投資する銘柄はポイント還元率ではなく、自身の投資方針に合致した銘柄を選ぼう。
SBIプレミアムセレクト銘柄は、アクティブファンドが多い傾向にある。
一方、比較的ポイント付与率が低い「その他指定銘柄」には、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」や「eMAXIS Slim 国内株式」など、人気の高い低コストのインデックスファンドが多く含まれている。
- インデックスファンド:市場平均に連動した運用成果を目指すファンドで、運用成績が安定しやすい。比較的、信託報酬が低い傾向にある
- アクティブファンド:市場平均を上回る運用成果を目指すファンドで、ハイリスク・ハイリターンになることもある。比較的、信託報酬は高い傾向にある
ポイント還元を狙うあまり、リスク許容度に合わない銘柄を選んでしまうと本末転倒だ。投資方針に合った銘柄選びを優先し、投信マイレージはおまけ程度に考えるのがよいだろう。
SBI証券では5種類のポイントが貯まる&使える
SBI証券では、投資信託の保有で貯められるポイントについてVポイント、Pontaポイント、dポイント、JALのマイル、PayPayポイントの5種類から選択し、メインポイントとして設定できる。
5種類のポイントについて、「貯められるシチュエーション」と「使えるシチュエーション」を、下表にまとめた。
ポイント | Vポイント | Pontaポイント | dポイント | JALのマイル(※1) | PayPayポイント |
---|---|---|---|---|---|
投資信託の保有 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
お友達紹介 | ◯ | × | ◯ | × | × |
新規口座開設 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
クレカ積立 | ◯ | × | × | × | × |
ポイント | Vポイント | Pontaポイント | dポイント | JALのマイル | PayPayポイント |
---|---|---|---|---|---|
日本株を買う | ◯ | ◯ | × | × | × |
投資信託を買う | ◯ | ◯ | × | × | × |
注意点としては、クレカ積立で貯められるのはVポイントに限られているという点だ。
仮にVポイント以外をメインポイントに設定した場合でも、三井住友カードでクレカ積立をすると、Vポイントを貯められる。
5種類のうち、特にこだわりがなければ、クレカ積立に対応しているVポイントをメインポイントとして設定するのがおすすめだ。
SBI証券のNISAでポイントを貯める方法
SBI証券のNISA口座でポイントを貯めるには、クレジットカードを登録したり、ポイントアカウントと連携したりする必要がある。
カードの登録やポイントアカウントの連携でつまずくケースが多いので、実際の操作画面付きで手順を解説していく。
クレカ積立でVポイントを貯める方法
SBI証券でのクレカ積立の設定方法と銘柄の買い方を説明する。今回は、三井住友カードによるクレカ積立を例にする。
①クレジットカードを登録する
SBI証券にログインし、「取引」、「投資信託」、「投信(積立買付)」、「クレジットカード」の順に選択する。
クレジットカード登録画面に遷移するので、「カードを登録する」を選択する。
各種規約を確認した後、「私は、上記の規約等の内容を確認し、同意の上、クレジットカードの登録手続きを行います。」にチェックを入れる。
取引パスワードを入力し、「カード会員認証へ」を選択する。
VpassID・パスワードでログインし、カード会員認証を行うと登録は完了だ。
②投資する銘柄を決める
カードの登録完了後、銘柄を購入する。銘柄は「ランキング」から探す方法と「銘柄検索」から探す方法の2パターンがある。
人気の銘柄から選びたい場合は「ランキング」から、既に購入したい銘柄が決まっている場合は「銘柄検索」から探すとよいだろう。
NISAのおすすめ銘柄はこちらの記事も参考にしてほしい。
今回は2024年2月度の月間積立設定件数人気ランキング1位「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を例に説明する。
③決済方法と金額を設定する
購入したい銘柄の詳細画面を開き、「積立買付」を選択する。
積立設定画面に遷移するので、クレカ積立する場合は「決済方法」で「クレジットカード」を選択。積立金額を入力し、「次へ」を選択する。
④目論見書を確認する
最後に、目論見書などの電子書類を一通り確認する。
目論見書(別名:投資信託説明書)とは、対象の投資信託の目的や特色、運用実績、リスク、手数料などが説明されている書類のことだ。投資家はこの書類を見て、投資判断に必要な重要事項を確認する。
手数料や信託報酬、運用方針などを一読し、画面下の「確認画面へ」を選択する。
書類の確認が完了すると、入力内容の最終確認画面に遷移する。
選んだ銘柄の名前や積立金額、決済方法等に間違いがなければ、画面下からSBI証券の「取引パスワード」を入力して、クレカ積立の設定は完了だ。
投資信託の保有でポイントを貯める方法
投資信託保有でポイントを貯めるには、メインポイントを設定し、アカウントへのログイン・認証をする必要がある。
ここではVポイントを選んだ場合を想定して説明するが、基本的な手順は他のポイントでも変わらない。
①メインポイントを設定する
SBI証券にログインしてホーム画面の「ポイント」を選択すると、「ポイントサービス」という画面に遷移する。
ポイントサービスの「メインポイント設定」から以下の画面に遷移するので、設定したいポイントを選択する。
規約内容を確認した上で「同意して認証する」を選択すると、ポイントアカウントへのログイン・認証画面へ切り替わる。
②ポイントアカウントへのログイン・認証を行う
Vポイントを選んだ場合、ポイントアカウントへのログイン・認証はYahoo! JAPAN IDの連携または電話番号認証のどちらかを選択できる。
連携または認証後に出てくるV会員番号を確認して登録すると、Vポイントカードの登録手続きが完了する。
Vポイントアッププログラム(SBI証券)や三井住友カードの各種キャンペーンを利用したい場合は、三井住友カードVポイント認証も忘れないように注意しよう。
認証方法は、まずポイントサービスにある「三井住友カードVポイント認証(Vpass/SMBC ID登録)」を押し、規約に同意した上で「認証する」を選択する。
この際、SBI証券の口座開設時に設定した「取引パスワード」の入力も必要だ。
Vpass IDまたはSMBC IDで三井住友カードへログインし、画面の指示に従ってログインカードの確認を行い、「サービスへの同意」を選択する。
最後に以下の画面が表示されていることを確認できれば、認証手続きは完了だ。
一度設定すれば、投資信託の保有金額に応じて毎月ポイントが貯まる。銘柄ごとの付与率は投信マイレージサービスポイント付与率一覧に記載されている。
\投資信託の保有でポイントが貯まる/
SBI証券のNISAつみたて投資枠でポイント投資する方法
ここからはSBI証券のNISAつみたて投資枠でポイント投資する方法を解説していく。
SBI証券では、VポイントまたはPontaポイントで投資信託のポイント投資を行える。ポイント投資はNISA口座でも対応しており、1ポイントから使用できる。
①ポイント利用設定画面に遷移する
公式サイトのマイページにログイン後、「取引>投資信託>投信」の順に選択し、「積立設定(積立注文ポイント利用の設定状況)」から「設定一覧」をクリックする。
②利用するポイント数を設定する
「投資信託積立注文ポイント利用設定」から使いたいポイント数を設定する。ポイント利用設定では、毎月利用するポイント数の上限を設定できるほか、全てのポイントを使うこともできる。
ただし、ポイント投資ができるのは決済方法で「現金」を選択している分が対象だ。
クレカ積立(クレジットカード決済)の設定分はポイント投資ができないため、注意が必要となる。ポイント投資を利用したい人は、一部現金決済にしよう。
なお、保有している投資信託の決済方法を変更するには、積み立てている銘柄の「設定変更」をクリックし、画面の指示に従って操作する必要がある。
SBI証券のポイントに関するよくある質問
- SBI証券のメインポイントの設定はどれがいい?
- クレカ積立にも対応しており、投資信託の保有で貯まったポイントをそのまま投資に使えるVポイントがおすすめだ。Vポイントは全ての貯め方・使い方に対応しており、1ポイントから日本株や投資信託の購入時にも利用できる。
- SBI証券でメインポイントに設定するならTポイントとVポイントのどっちがお得?
- 2024年4月22日よりTポイントはVポイント(正式には青と黄色のVポイント)に統合されたので、今はVポイントしか選択できない。なお、これまでTポイントをメインポイントとして設定していた場合は、2024年4月28日以降自動的に青と黄色のVポイントに切り替わるため、特段の対応は不要だ。
- SBI証券のポイント投資でVポイントは使える?
- SBI証券のポイント投資は日本株や投資信託の購入に対応しているため、これらの商品を購入する場合には、VポイントまたはPontaポイントが利用できる。
- SBI証券と楽天証券、投資信託の保有でポイントが貯まりやすいのはどっち?
- 投資信託の保有で貯められるポイントは、対応銘柄数と主な銘柄のポイント付与率どちらを比較しても、SBI証券が楽天証券を上回る。
■投資信託保有ポイントについての比較 証券会社 SBI証券 楽天証券 対応銘柄数 2,565(※) 6 ポイント付与率(オール・カントリー) 0.0175%(年率) 0.017%(年率) ポイント付与率(S&P500) 0.0326%(年率) 0.028%(年率)
\投信保有ポイントがお得/