近年、日本でも多くの企業が取り組みを進めている「SDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)」。この取り組みについて、大学生たちはどう考えているのでしょうか。オンライン座談会を通して見えてきた、意外な問題意識とは──。司会と解説は若者文化に詳しい原田曜平さんです。
勉強する学生グループ
※写真はイメージです(写真=iStock.com/recep-bg)
【座談会メンバー】
鈴木 詩音莉さん/慶応義塾大学法学部政治学科3年生。女性
島本 沙耶香さん(仮名)/早稲田大学社会学部4年生。女性
加藤 耀くん/東京理科大学理工学部2年生。男性
富山 連太郎くん/上智大学経済学部2年生。男性
寺田聡志くん(仮名)/慶応義塾大学経済学部4年生。男性
遠山淳(仮名)くん/明治大学文学部3年生。男性

SDGsを知ったきっかけは……

【原田】今回のテーマ「SDGs」は、持続可能な社会を目指すための国際目標で、貧困や環境、ジェンダーなどさまざまな分野の課題が含まれているんだ。まずは皆がSDGsについて知っているのかどうか、何がきっかけで知ったのかを教えてくれるかな。

【加藤くん】去年、塾講師のバイトをしていた時に、ほかの先生からSDGsの話が出て初めて知りました。周りの人は皆知っていたので恥ずかしかったですね。僕はSDGsという言葉を聞いたことがあるぐらいで、内容は全然わかっていなかったので、それからあらためて勉強しました。

【鈴木さん】私が知ったのは1年生の時。授業で、いくつかのテーマの中からひとつを選んで英語でプレゼンするという課題があったんです。それでSDGsを選んで、プレゼンのために初めて目を通しました。それまでは「何となく聞いたことあるな」ぐらいだったので、しっかり学べてよかったです。

【富山くん】僕は高校生の時、現代社会の授業で出てきました。でも、当時は17の目標を教えてもらった程度でしたね。ちゃんと理解したのは大学に入ってから、経済学部の授業で知りました。

【島本さん】私はTVのニュース番組で見たのかな……。いつの間にか知っていたという感じです。内容を意識するようになったのは就活が始まってから。企業説明会でよく出てくる言葉だったので、どんな取り組みなのかなって少し関心を持つようになりました。