引っ越しは運送業ではなく「接客業」である
「一程度以上の体力があることは前提ですが、重い荷物を持つのは練習すれば誰にでもできます。僕は『すべての荷物の秘孔を知っている。グランドピアノ以外は一人で持てる』なんて公言していますが、実際の引っ越し作業には一人で運ぶことの意味はあまりありません(笑)。そんなことよりも、小さなお子さんがいるご家庭などにも細やかな気遣いができるほうがはるかに大事だと思っています」
例えば、引っ越し先での家具の設置場所や向きに迷ったとき。小心者の筆者は、早く判断しないと引っ越し業者の人たちに悪いような気がして適当に決めがちだった。引っ越し作業が終わってから間違いに気づき、重い家具を一人で引きずって床を傷つけてしまったこともある。髙倉さんは「1回、ここに置きますけど、もし違ったら言ってくださいね。直しますから。全然、問題ありません」と笑顔で伝えるという。それならば、こちらの気分も楽になる。
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