小さな成功体験が苦手を得意に変える

陽一は好奇心旺盛で、興味の範囲が広いので、嫌いな教科はほとんどなかったのですが、苦手なものはありました。体育です。陽一は低出生体重児で生まれてきたため、発育が遅れ、同年齢の子どもと比べて歩き出すのもゆっくりでした。また、小学校でも朝礼の時間にクラスで並ぶときは、いつも一番前でした。そのためか幼稚園の頃から体育が苦手だったように思います。徒競走は得意ではありませんでしたし、水泳教室にも行かせましたが、あまり好きではありませんでした。

落合陽一、落合ひろみ『「好き」を一生の「強み」に変える育て方』(サンマーク出版)
落合陽一、落合ひろみ『「好き」を一生の「強み」に変える育て方』(サンマーク出版)

でも、陽一は本当に頑張る子なのです。幼稚園で一人だけ鉄棒で逆上がりができなかったのですが、自分にも友達にも負けたくないと思ったのでしょう、毎日毎日練習し、運動会で皆の前で披露するときには、なんと逆上がりができたのです。

さらに、夫の信彦からの強い勧めで、小学校2、3年生の頃から空手を習いに行きました。空手は身体が小さくても相手と対峙して十分勝てる競技です。それは本人の気質とピッタリと合ったようで上達が早かったようです。家族ででかけるスキーも気に入ったようで、すいすい滑って得意げでした。

体育といっても様々な種目があります。いろいろなことを試し、自信が持てる運動が見つかったことで、体育が徐々に好きになり、楽しい時間を過ごせたと思います。

嫌いな教科だからやらないのではなく、小さな成功体験を積ませることで、嫌いな教科を克服できるような気がします。

*1 乾友彦 中室牧子「子どもはテレビやゲームの時間を勉強時間とトレードするのか―小学校低学年の子どもの学習時間の決定要因―」独立行政法人経済産業研究所
*2 乾友彦 中室牧子「子どもはテレビやゲームの時間を勉強時間とトレードするのか―小学校低学年の子どもの学習時間の決定要因―」独立行政法人経済産業研究所
*3 森上展安「主体的に勉強しない子ども 保護者の声掛けも原因?!【中学受験】」ベネッセ教育情報(2022年9月17日)
*4 帆足暁子監修 齋田多恵、ひよこクラブ編集部取材・文「【専門家監修】『なんで?どうして?』3才ごろからの第二質問期『なぜなぜ期』とのつき合い方」たまひよ(2021年1月31日)