子どもを勉強好きにするには?
「勉強しなさい」と言われて、すぐに勉強する子は、どれだけいるでしょうか?
すぐ始められない場合、どんなサポートができるでしょうか。
親と一緒に何かをするのが好きな子もいます。なかなか勉強しないときは、「私も仕事の企画書をつくるから一緒にやろう」と声をかけて、子どもは勉強、私は仕事ということで机に向かったこともあります。
子どもの学習に関しては、お父さんがかかわることによって、ポジティブな効果があるという調査もあります。本章「科学的子育てのヒント『勉強しなさい』は効果あり?」の項で見たように、子どものそばで学習を見守るお父さんのほうが、子どもの学習時間が長いという調査*2もあります。
ただし、子どもの勉強を見るとなると「こんなものもできないのか!」と怒り出す父親も多いそうです。どうしても自分の子どもを厳しく見てしまうのだと思いますが、ネガティブな声がけばかりされていると、子どもは自信を失ってしまいます。
特に受験期などは、親が不安になると子どもも不安になります*3。
大手進学塾の先生が「学習について言うべきことを言うのは塾がやるので、家ではほめてあげてください」ということをおっしゃっていました。家では、子どもが安心して取り組める状況をつくるのが大事なのだと思います。
「なぜなぜ期」が勉強好きの原点になる
陽一は幼小の頃から好奇心が旺盛で、何にでも興味があり「これなあに?」という質問の連続でした。私にとっては恐怖の「これなあに?」という言葉でした。
なぜならば、それぞれの質問に答えるのがとても大変だったからです。親が正確なことを答えなければ、子どものためにならないと思い、私も必死で勉強をするしかありません。私が答えられない質問には、辞書や図鑑を一緒に見ながら陽一の疑問を解決していました。それでも陽一はなかなか納得せず、苦労しました。ようやく質問に答えると、「もっと教えて」「どうしてそうなるの?」と、一層疑問をぶつけてきます。
「勉強」というと、どうしても学校で習う教科のことと思いがちです。でも、「どうして?」という子どもの疑問や質問こそが、学ぶことの入り口ではないかと思います。「なぜ?」と思うから、それを聞いたり、調べたりする。その繰り返しが学ぶ意欲につながっていくように思います。
我が家はピラニアをはじめとする熱帯魚を飼うことになった時期があります。飼っている魚を図鑑で調べては実際と見比べてみたり、図鑑で新しい魚を見つけたら熱帯魚売り場で見てみたりと、楽しく学んでいました。好きなことを探してあげれば、子どもは関連づけて、自分で調べるようになります。勉強の楽しさはこうしたところから生まれるのではないかと思います。



