「いい姿勢」はストレスをかけるだけ

松本哲(著)、本間龍介(監修)『楽しく遊びながら子どもの「発達」を引き出す本』(青春出版社)
松本哲(著)、本間龍介(監修)『楽しく遊びながら子どもの「発達」を引き出す本』(青春出版社)

変な言い方ですが、悪い姿勢で勉強をしていたとしても、その子が集中しているとしたら、「勉強に励む」というそもそもの目的は達成できています。原始反射が残っているから、いい姿勢で勉強ができていないだけです。

ただ、それを知らない先生や親は、いい姿勢を求めて子どもにストレスをかけています。これが矛盾を起こしています。つまり、いい姿勢を求めること自体が子どもにストレスをかけ、子どもから集中力を奪ってしまうのです。これでは本末転倒です。

だからといって、悪い姿勢でも集中できているからOK、というわけにいかないのもわかります。LUMOでは姿勢をよくするように注意することより、まずは原始反射を統合するように刺激を入れる運動をすることからアプローチします。そうしていくうちに、徐々に無意識でも、いい姿勢が保持できるようになっていくのが理想です。

原始反射を統合しつつ、姿勢の乱れを少しずつなくしていく――。ご家庭でもぜひ、姿勢をとがめる前に、原始反射をとる動きを少しずつやっていきましょう。