脳科学者の中野信子先生が「怒りと上手に付き合う」ための親子トレーニングを教えます。

衝動抑制の練習は百人一首で

 脳科学の実験では、衝動を抑える力を調べるために「Go/No-Go課題」というテストが使われます。「○」が出たらボタンを押し、「×」が出たら押さない。合図を見分けて動きを止める課題によって、“止める力”を担う前頭前野の一部、「背外側前頭前皮質」の働きを測る実験です。

 この実験の応用で、怒りをコントロールするトレーニングとして、「百人一首」や「かるた」をおすすめします。取りたい札が目の前にあっても、違うとわかった瞬間に手を止める。この「お手つき禁止」の体験が、感情を抑えるブレーキの訓練になります。どうしてもお手つきをしてしまう子もいると思いますが、それで構いません。できたときは「ちゃんと待てたね」「今、止まれたね」と声をかけてください。抑制の成功体験を重ねることで、“止める力”が育ちます。

百人一首をする子ども
写真=iStock.com/hanapon1002
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※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。