子供に話をさせることが重要
というわけで、子どもの中学・高校時代は、親にとっては悩みが多く、難しい時期です。徐々に親離れを始める子どもを無理につなぎとめようとしたら、子どもは反発し、親子関係は悪化してしまうでしょう。ここで親子が断絶することは、子どもの将来に暗い影を落としかねません。
中学・高校生は、大人に近づいているとはいえ、まだまだ子どもです。健やかに未来を切り開いていくには、親など身近な大人に理解され、受け入れられているという安心感がとても大切です。ここで完全に子どもの手を離してしまったら、子どもは不安になり、自由に羽ばたけなくなってしまうのです。
したがって、子どもを無理につなぎとめようとするのも問題ですし、逆に、子どもに理解があるふりをして、本当は理解できないままで何もしない、子どもの話すら聞かないというのも、正しい親の態度ではありません。
家庭内で一番重要なのは、子どもに話をさせることです。そのために、親の言葉がけや態度によって、常に「何でも話せる雰囲気や環境」をつくっておくことが、どの脳特性のタイプであるかにかかわらず普遍的に重要なのです。
年齢が上がると、考えながら動けるようになる
子どもの脳は、まず運動系と、それに関連する視覚系と聴覚系が発達し、さらに後追いする形で記憶系、理解系、思考系、感情系、伝達系が発達していくと本書で述べました。
もう少し具体的に言うと、中学生から高校生になるにつれて、思考系と理解系の発達度合いがもう一段、二段上がり、それに伴って、さらに運動系、視覚系、聴覚系の発達度合いも上がります。
小さな子どもは活発ですが、そこには、理解や思考はあまり関係していません。見ながら動く(視覚系+運動系)、聞きながら動く(聴覚系+運動系)ことはできても、ほとんど無計画、無思慮、無理解のまま、ただ活発に動き回っているという具合です。それが、年齢が上がるにつれて周囲の状況や知識などを理解し、考えながら動く(理解系+思考系+運動系)ということができるようになっていきます。
もちろん、理解し、考えながら動くというのは、「見たこと、聞いたことを理解したうえで考えながら動く」ということですから、中学・高校生では、思考系・理解系とともに、運動系・視覚系・聴覚系のトライアングルも、幼少期からさらに発達するというわけです。


