規則正しい生活をしなくてもいい
「規則正しい生活」とは、健康を維持するための基本となる睡眠・運動・食事の生活習慣が整っていることです。規則正しい生活を送ることは当然、「よい」ことではあるのですが、3つの「常識」を例に挙げて少し見方を変えてとらえてみましょう。
まずは、「早寝早起き」。年齢が上がるにつれて睡眠時間は短くなっていきます。そのため、早く寝て早く起きるという習慣よりも、質のよい睡眠をとることのほうが大切です。布団の中の温度や室内の湿度を適切に保つなどして、快適に眠れる環境をつくりましょう。
続いて、「毎日運動」。厚生労働省は、65歳以上の健康な人は毎日40分、身体活動を行うように推奨していますが、運動量や運動強度(負荷)、運動する時間次第では筋肉に疲労が残り、ケガをしたり筋肉を痛めたりすることもあるので気をつけましょう。
最後は、「1日3食」。お腹が空いていなくても決まった時間にきっちり食べていては、胃腸をはたらかせすぎです。胃腸を整えるためには「食べる時間を決めない」ことも大事だという胃腸科医もいます。自然な空腹状態をつくって、胃腸を休めるようにしましょう。
今まで信じてきた「常識」にとらわれずに、年相応に自分に合った「常識」に更新していきましょう。年を重ねた自分の体のことを考えて、規則正しい生活を見直してみてはいかがでしょうか。
「朝活」を習慣にする
朝起きてしばらくの間、ぼーっとしていたり、何気なくテレビをつけて情報番組や朝ドラを観ていたりしていませんか? 60歳になってもそんなふうに無駄な時間を過ごすことがないように、起きたら「朝活」に取り組みましょう。
「朝活」では、ウォーキングやストレッチなどの運動や、趣味、勉強だけでなく、自分と向きあうヨガや坐禅を行うのもいいでしょう。今やオンラインで参加できるものもあります。
「朝活」は人生を豊かにする活動であれば何でもいいのです。まずは、自分にできそうなことから始めてみるといいでしょう。
朝起きたらいったん外に出て、日光に当たってから「朝活」をするのがおすすめです。朝の光を浴びると体内時計がリセットされます。また、セロトニンの分泌が促され、脳が覚醒して前向きな気持ちになります。

ほかにも、カルシウムの吸収をよくするビタミンDが生成されて、骨や歯を強くしたり、免疫力を向上させたり、ストレス解消やメンタルを安定させたりする効果が期待できます。このように、日光浴にはさまざまなメリットがあるのです。