「耳打ち効果」で間接的に褒める
特に効果的なのが、第三者との会話の中で子どもを褒め、間接的に子どもに聞かせる方法です。たとえば、子どもが一緒にいる部屋で、お母さんがお父さんに向かって「今日この子が食事の後片付けを進んでやってくれたのよ。すごいでしょう? 嬉しかったわ」と話します。これを「耳打ち効果」といい、直接褒めてから、耳打ち効果で間接的にもう一度褒めることで、子どもの自尊心がより育つのです。
ポイントカードで親子の時間を
子どもが良い行動をするたびに1ポイントをポイントカードに貯めていき、カードがいっぱいになったらご褒美がもらえるというものです。
ご褒美には「夕食後、家族全員で好きなボードゲームをする」「週末に外食できる」「好きな本を買ってもらえる」など、できるだけお金がかからない親子の触れ合いや親子の時間を作ることで子どもが喜ぶものを用意してあげてください。ご褒美に現金をあげるのはおすすめしません。まだお金の価値がよくわかっていないときにお金をご褒美にしてしまうと、「もっと欲しい」とエスカレートしていくからです。
子どもへの虐待やネグレクトが確認されたとしても、今は親を加害者として終わらせる時代ではありません。公の空間にいる支援者と私的な空間にいる子育て家庭との隔たりを縮め、子育てが困難な家庭の子どもにしっかりと向き合いながら、親に寄り添うことが重要です。信頼関係を築きながらサポートを進め、多様な機関と連携して支援へとつなげていくことが求められます。