6 毎日食べたい必須の食材「卵」
親鶏の生育環境やエサをチェック
●理想は平飼いで質のよいエサを与えられた鶏の卵
●卵の質はエサによって変わる。強化されている成分をチェックしよう
1日2個の卵を食べよう
健康長寿のためには、1日2個の卵を食べましょう。かつては、コレステロールに配慮して、食べ過ぎないよう注意されていましたが、2015年にアメリカで食事由来のコレステロール摂取に対する制限が削除されて、その健康効果が注目されています。
最近では、脳卒中や認知機能の低下を防ぐためには、毎日食べたほうがいい健康食材に躍り出ました。
卵の栄養で特に注目されているのが、コリンとレシチンです。コリンは神経伝達物質であるアセチルコリンの原料になり、レシチンはコレステロールの分解や排泄を促します。
また、卵は完全栄養食品と呼ばれるほど栄養価が高く、良質のタンパク質も豊富です。高齢者の栄養不足を補うには、最適の食材と言っていいでしょう。
質のいいものを選ぼう
卵の質は親鶏の生育環境に左右されます。理想は、平飼いで自然なエサ(穀物や野草)を食べて育った鶏の卵です。また、エサに有用な成分を混ぜて育った鶏の卵もあります。ラウリン酸、エルゴチオネイン、オメガ3(系脂肪酸)、ビタミンEなど、さまざまな栄養を強化した卵が市販されています。そのなかでも、私が注目している卵をいくつか紹介します。どれも取り寄せが可能です。
Dr.白澤おすすめの卵
●ラウリン酸卵
エサにココナッツオイルを混ぜて育てた鶏が産む卵。ココナッツオイルの主成分であるラウリン酸を含む。1日2個食べると血糖値が下がったという報告あり。https://tocofoods.thebase.in
●エルゴチオネイン卵
神経細胞を増やす、記憶力アップ、免疫力アップ、うつの予防・改善、老化予防などの効果があるエルゴチオネインを含む。https://www.chatamaya.com
●オメガ3卵
体内の炎症を抑制する不飽和脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)を含む。抗炎症作用が高いα-リノレン酸、脳を活性化するDHAが通常の卵より多い。http://tamago.aidaegg.com/
(以下、後編=アルツハイマー病専門医の第一人者が毎日食べたい必須の食材7~9へ続く)
医学博士。お茶の水健康長寿クリニック院長。白澤抗加齢医学研究所所長。テレビや雑誌、書籍などのわかりやすい健康解説が人気。『Dr.白澤の アルツハイマー革命 ボケた脳がよみがえる』(主婦の友社)、『脳の毒を出す食事』(ダイヤモンド社)、『「いつものパン」があなたを殺す』(訳・三笠書房)、『「お菓子中毒」を抜け出す方法』(祥伝社)など、著書・監修書多数。