共感しすぎない

「プライベートなことなのに、関係のない友人から口を出される」
「仲間のイベントの手伝いを無償でやっていた。負担が大きくなり、あるとき『できない』と伝えたら強い口調で非難された」

このように人から踏み込まれたり、過度に頼られたりするときは、相手から依存されているのかもしれません。依存を防ぐポイントをお伝えします。

「なんだかイヤだな」という気持ちにフタをしない

相手はいきなり依存してくるわけではなく、会話や小さな頼み事を通して「どの程度、寄りかかれる相手なのか」「イヤだと言ってこないか」を観察しています。

「イヤだと言ってはいけない」「頼まれたら全部応えなきゃ」という気持ちが、あなたをとらえる「フックの穴」になります。モヤモヤしたら顔に出しましょう。「なんでも受け入れてくれる人じゃない」とわかれば、依存したい人は去っていきます。

依存を防ぐポイント:気持ちにフタをしない
イラスト=福田玲子
武田友紀著『イラスト版「繊細さん」の本 人間関係も仕事もラクになる方法、集めました』(飛鳥新社)
武田友紀著『イラスト版「繊細さん」の本 人間関係も仕事もラクになる方法、集めました』(飛鳥新社)
仲良くなるときは少しずつ

依存する人は、相手との距離感をうまくつかめません。

「初対面なのにプライベートな秘密を詳しく打ち明けられる、一気に親密な空気を出される」という場合は、親しくなりすぎないよう気をつけて。

相手の話に興味があるそぶりをしたり、「なにかあったらいつでも話を聞くよ」などと言ったりしないようにしてください。

敬語を崩さず、言葉遣いでも距離をとること。共感しすぎずに返事はあっさりと、を心がけましょう。

依存を防ぐポイント:仲良くなるときは少しずつ
イラスト=福田玲子

違和感があるときは関わらない

ちまちま「それは無理」と押し返す

度重なるお願いにも笑顔で「いいですよ」と応えていると、いつのまにか「このくらいやってもらって当然」と思われてしまいます。「引き受けたら後でしんどくなりそう」と思ったら、「今はちょっと忙しくて」と断りましょう。

小さな頼みを押し返しておくことが、大きなトラブルの予防になります。

依存を防ぐポイント:ちまちま「それは無理」と押し返す
イラスト=福田玲子
SNSでも依存は起こる

「SNSにコメントを書いて応援してくれていた人が、ちょっとしたことでアンチに回る」なども依存のひとつです。相手の投稿をみて「ジメッとしてる」「違和感がある」という場合はなるべく関わらないよう気をつけてください。「なんだか変だな」と思う相手にはコメントを返さないこと。仲良くなるときは少しずつ、です。

依存を防ぐポイント:違和感のあるSNSは返さない
イラスト=福田玲子
武田 友紀(たけだ・ゆき)
HSP専門カウンセラー

メーカーでの研究開発を経て独立。フリーのカウンセラーとして個人向けの人間関係カウンセリングや適職診断を行う。著書に『「繊細さん」の本』『「繊細さん」の幸せリスト』ほか。繊細の森にてコラム掲載中