※本稿は、武田友紀著『イラスト版「繊細さん」の本 人間関係も仕事もラクになる方法、集めました』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。
「笑顔で引き受けなきゃ」を捨てる
繊細さんによくある悩みに「断るのが苦手」があります。
まわりの同僚が「できません!」と言っているのを見て、「なんであんなにはっきり言えるんだろう」「断られた人は大丈夫なの?」とハラハラすることも。相手の気持ちを考えつつ、自分を守れる断り方を探してみましょう。
困っていることを顔に出す
繊細さんのなかには、「仕事を頼まれたら、いつも笑顔で引き受けている」「どんなに大変でも、つい『がんばります!』と言ってしまう」という人も。これでは相手も「頼んでも問題ないんだな」と思ってしまいます。
断るのが苦手な人は、「スケジュールに間に合うかな」といった不安や迷いをそのまま顔に出すことから始めましょう。その場でちゃんと困ることで、相手も「あれ、もしかして今大変なのかな」と気づくことができます。
「断ったら相手に悪い」「頼まれたら笑顔で引き受けなきゃ」という考えはいったん脇に置いてください。「ええっと……」と口ごもるのもOKです。
![自分を守る断り方:困っていることを顔に出す](/mwimgs/7/f/670/img_7fda09e68d12c81b46655d31e4b90a89384115.jpg)
依頼が多いときは、ギブアンドテイクに持ち込む
あれもこれもと頼まれて困るときは、ギブアンドテイクに持ち込みましょう。「頼むのはタダじゃないですよ」「なんでもやれるわけじゃないんですよ」という姿勢を示すのです。
「今度、私が困ったときは助けてくださいね」と貸しを作るのもOKです。無理な依頼を引き受けるときは「今回だけ特別ですよ」と伝えましょう。
![自分を守る断り方:ギブアンドテイクに持ち込む](/mwimgs/a/6/670/img_a68c1ef4cb899ee81540b3b4f0a1ad4d406704.jpg)
無理はしない
自分の状況をしっかり伝えてみる
「納期が来週になりそうなんですが、それでもいいですか」など、仕事の状況をそのまま伝えてみてください。自分のがんばりだけでなんとかせず、無理のない納期を伝えて、相手にも納期や質を調整してもらいましょう。
![自分を守る断り方:自分の状況をしっかり伝えてみる](/mwimgs/2/c/500/img_2c884830614933107d4c8452d7d3b50d345625.jpg)
その場では判断せず、いったん持ち帰る
つい「いいですよ」と引き受けてしまう人は、その場で返事をするのをやめましょう。「スケジュールを確認してからお返事しますね」と伝え、ひとりで冷静になれる時間をとってから返事しましょう。
![自分を守る断り方:その場では判断しない](/mwimgs/0/2/500/img_02f9aa51dfc3b06f83365fa1c5212229375082.jpg)
「つい人のために動いてしまう」
「これが終わったら次」と動き回っていて、職場でも家でも気が休まらない。そんな方のお話を伺っていると、人知れずまわりのために動き続けていて、自分のことが後回しになっているようです。
そんな繊細さんのための対処をお教えします。
妖精をやめて人間に戻ろう!
繊細さんは、やっておいたほうがいいことをみつけては、みんなが気づかないうちにササッと済ませています。その様子はまるで、みんなが眠っている間に働く妖精のよう。
ゆっくりする時間がなくなったり「なんで私ばっかり」とイライラしたら、やりすぎのサイン。妖精をやめて人間に戻りましょう!
イライラしたら「今、どうしたい?」と自分に聞いてみます。「ゆっくりしたい」と思ったら、5分だけでもソファに座るなど、本音を叶えてあげてください。
![自分を優先させるには:妖精をやめる](/mwimgs/4/f/670/img_4fccc9bcc0466d101123b33e5aa28ac5375051.jpg)
相手は自分でできる力を持っている
相手の力を信じてみる
繊細さんが解決してあげなくても、相手は自分でなんとかする力を持っています。相手も自分のタイミングで動くし、失敗したり試行錯誤することも大事です。相手の力を信じて、手出しを控えてみましょう。
![自分を優先させるには:相手の力を信じてみる](/mwimgs/8/a/500/img_8ac2926327faa6e9b781f37ca92311d0238993.jpg)
相手はそもそもそんなに困ってないかも
「ついまわりの人のお世話をしてしまう」という人は、意識してお世話を減らしてみましょう。「困ってるのかな」「自分だったらこうしてほしい」と思うことでも、相手はそこまで困っていない場合がよくあります。
![自分を優先させるには:相手は困っていないかも](/mwimgs/3/5/500/img_35f2efbc77e2c3ca9c159f2ed8b6403c260644.jpg)
致命的でなければ放っておく
繊細さんは気づくのが早いため、気づいたそばからサッと動いていると、まわりの人が動く隙がありません。そんな状況が続くと「私ばっかりやっていて、みんなはなにもしてくれない」と思えてきます。「手が回らない」「やりたくない」と思ったら、思い切って放っておきましょう。放っておくことで、意外とまわりも動いてくれることに気づきます。
![自分を優先させるには:放っておく](/mwimgs/c/f/500/img_cf17bee3b5e3130946b6088416740634340223.jpg)
共感しすぎない
「プライベートなことなのに、関係のない友人から口を出される」
「仲間のイベントの手伝いを無償でやっていた。負担が大きくなり、あるとき『できない』と伝えたら強い口調で非難された」
このように人から踏み込まれたり、過度に頼られたりするときは、相手から依存されているのかもしれません。依存を防ぐポイントをお伝えします。
「なんだかイヤだな」という気持ちにフタをしない
相手はいきなり依存してくるわけではなく、会話や小さな頼み事を通して「どの程度、寄りかかれる相手なのか」「イヤだと言ってこないか」を観察しています。
「イヤだと言ってはいけない」「頼まれたら全部応えなきゃ」という気持ちが、あなたをとらえる「フックの穴」になります。モヤモヤしたら顔に出しましょう。「なんでも受け入れてくれる人じゃない」とわかれば、依存したい人は去っていきます。
![依存を防ぐポイント:気持ちにフタをしない](/mwimgs/c/8/670/img_c8dcc0266d5096d5457f58fb7f84ff1d384497.jpg)
仲良くなるときは少しずつ
依存する人は、相手との距離感をうまくつかめません。
「初対面なのにプライベートな秘密を詳しく打ち明けられる、一気に親密な空気を出される」という場合は、親しくなりすぎないよう気をつけて。
相手の話に興味があるそぶりをしたり、「なにかあったらいつでも話を聞くよ」などと言ったりしないようにしてください。
敬語を崩さず、言葉遣いでも距離をとること。共感しすぎずに返事はあっさりと、を心がけましょう。
![依存を防ぐポイント:仲良くなるときは少しずつ](/mwimgs/1/2/670/img_129abed056daac7134fd51b29fd248be498952.jpg)
違和感があるときは関わらない
ちまちま「それは無理」と押し返す
度重なるお願いにも笑顔で「いいですよ」と応えていると、いつのまにか「このくらいやってもらって当然」と思われてしまいます。「引き受けたら後でしんどくなりそう」と思ったら、「今はちょっと忙しくて」と断りましょう。
小さな頼みを押し返しておくことが、大きなトラブルの予防になります。
![依存を防ぐポイント:ちまちま「それは無理」と押し返す](/mwimgs/9/d/500/img_9d9566450e83944ce55e29f08b71e295315684.jpg)
SNSでも依存は起こる
「SNSにコメントを書いて応援してくれていた人が、ちょっとしたことでアンチに回る」なども依存のひとつです。相手の投稿をみて「ジメッとしてる」「違和感がある」という場合はなるべく関わらないよう気をつけてください。「なんだか変だな」と思う相手にはコメントを返さないこと。仲良くなるときは少しずつ、です。
![依存を防ぐポイント:違和感のあるSNSは返さない](/mwimgs/7/1/500/img_71967d576da2c773041a5923f3d37365348172.jpg)