そもそも就業調整とは何かを知る
ちょうどパートやアルバイトの皆さんが就業調整をし始めるこの時期に、103万円の壁の引き上げが話題になっています。年収が一定額を超えると手取りが減ってしまうことから「年収の壁」「○○万円の壁」と言われますが、この壁はいくつも存在します。
今議論に上がっているのは103万円の壁で、実際多くの方が収入を103万円以下に抑えるよう就業調整をしています。でも、実は大きな壁は103万円ではないかもしれません。主婦の場合、学生の場合、など立場や就業先によっても本当の壁は変わります。今の手取りを最大化させるためには壁について正しく理解することが大切です。
厚生労働省の令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査によると、配偶者のいる女性パートタイム労働者の21.8%は年収を一定額以下に抑えるために就労時間を調整しているそうです。
年収の壁は4種類もある
103万円を超えると次から次へと壁が立ちはだかるのですが、年収の壁には4種類あります。
1つ目はパートやアルバイトをしている本人への課税の壁(100万円、103万円)
2つ目は扶養されている配偶者や親への税法上の扶養の壁(103万円、150万円)
3つ目は社会保険上の壁(106万円、130万円)
4つ目は会社の家族手当の壁(103万円等)
以上の4つです。