「軽く見られた」とお客様に感じさせてしまう
砕けた言葉遣いは危険
相手を見てわざと砕けた言葉遣いに切り替える人もいますが、「軽く見られた」と感じさせてしまう危険性があります。
私もCA時代、中学生のお客様に友達言葉で話していたら、「普通の言葉遣いで話してください」と言われたことがあります。「自分が親しみやすい人に見られたい」という気持ちを見透かされたような気がして、恥ずかしくなりました。
また、相手がどんな反応を示しているのかを気にせず、一方的に砕けた話し方をしてしまったことが反省点です。
無理にお客様との距離を縮めようと、砕けた表現を使うと失礼になることもあります。第三者から見ても、不快感を抱いたり、その親しげな様子に「客によって対応を変えるのかな」と寂しい思いをする方もいるでしょう。
丁寧過ぎる必要はありませんが、言葉遣いは“車間距離”と同じ。
「です・ます」は最低限キープしたほうが、適度な距離感を保て、結果的に良い関係をつくりやすいものです。
周りからアドバイスをもらうのも手
いかがでしょうか。ついつい使い過ぎている言い回しはありましたか?
自分では気づきにくいものですから、日頃から友人や職場の同僚・先輩などに「もし言葉遣いや話し方で、少しでもおかしいところがあったら教えてください」とお願いしておくとよいでしょう。
まずは肩の力を抜いて、失敗したと思ったらそこから学べばいいだけです。
初めから言葉をうまく遣える人なんかいません。少しずつゆっくりゆっくり、試していきましょう。
新卒でOA機器販売会社に入社し、販売戦略の仕事に携わる。その後、ANAに客室乗務員として入社。チーフパーサー、グループリーダー、OJTインストラクター、客室部門方針策定メンバーを経験。ANA退社後は、研修講師として活動。著書に『仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』『マンガでわかる!仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』『気遣いできる人は知っている! 会話のキホン』(以上すばる舎)、『ビジネストラブル脱出フレーズ80』(学研プラス)、『仕事の成果って、「報・連・相」で決まるんです。』(大和出版)などがある。