まずはしっかりとした説明を
「人間関係を作るには信頼を勝ち取ることが必要だ、そのために聞くことが重要だ」と思っている方も多いかもしれません。
しかし、そもそも顧客からしたら、個人である営業を信頼するかどうかなんて、実はあまり重要ではありません。それよりも「こんなプロダクトが作れる会社なんだな」「こんな貢献を世の中に対してしていきたい会社なんだな」といったことを顧客に知ってもらうことのほうがよほど重要です。
ですから、まずそれらをしっかり説明するほうが求められることもあるのです。
このように「話すべきか、聞くべきか」といったこと1つを取ってみても、正解などないのです。
「営業レベル」によって比率は変わる
弊社では、「商品提案パートに入っても商談相手4:自身6の割合で会話できる」ことを推奨しています。
この「4:6」という比率に関しては、様々な意見があると思います。
先ほどお伝えしたように、よく言われる「聞き上手な営業が売れる営業だ」は私に言わせると、ニーズの顕在化度合いを無視した考え方です。
この「商品提案パートに入っても商談相手4:自身6の割合で会話できる」というスキルの詳細は、「簡潔に商品説明・解決手法提示をしながら商談相手へのヒアリングを継続し、常に商談相手がしゃべる時間を確保することができる」です。
ここで簡単に説明させていただきますが、弊社では、私が作成した「営業スキル検定」というものを取り入れています。
・営業レベル1:ニーズに自覚的だが購買行動を開始していない顧客との折衝
・営業レベル2:潜在的なニーズに自覚的でない顧客との折衝
・営業レベル3:潜在的にもニーズが存在しない顧客との折衝
このように、営業レベル0~3まで4段階に分かれており、その中でさらに具体的な「42のスキル」によって構成しています。
この「営業スキル検定」に沿って考えると、ニーズが顕在化していて、営業レベル1で対応できる顧客であれば、商談内での会話の割合は、それこそ「商談相手0:自身10」でもよいと思うぐらいです。