自民党の真の死活問題は、来夏の参議院選挙
真の選挙は、来年夏にやることが決まっている参議院選挙だ。これは石井準一参院国対委員長や来年改選の参議院議員にとっては死活問題だ。
また連立与党を組む公明党は、参議院選挙を重視する。
石破首相が衆議院選挙を乗り切ったとして、その後に支持率を上げ、参議院選挙を戦える体制になるだろうか。そうなれば石破内閣を支える拒否権集団たちは「続けてもらって結構」だが、そんなファンタジーは考えにくい。
むしろ、しばらくは石破内閣を続け、3月に来年度の予算を上げたら退陣、新たな総理総裁で参議院選挙がセオリーだ。今回の総選挙があまりにひどい負け方なら、衆議院を再解散、衆参同日選挙もありうる。これはさすがにやらないだろうが。ダブル選挙は公明党が嫌がっているので(理由不明)。
国民は自民党に対し、「総理大臣の首を挿げ替えて総裁選を行えば国民の眼はくらませる」と思わせてしまった。事実、あれほど岸田自民党を叩いていたが、総裁を替えると自民党の支持率は回復している。
これは、国民が舐められているのか。それとも国民が政治そのものに絶望しているのか。両方があるだろうが、後者が強いだろう。
「デフレターゲット」を掲げた野党第一党
自民党に代わる野党第一党は、悲惨である。
野田佳彦代表、民主党政権を潰した反省をまったくしていないのか。
経済政策において「日銀の物価水準目標を2%から0%超にする」と宣言した。これ、立民が政権をとるような勢いの時に言ったら、間違いなく株価は暴落である。
10年もかけて、ようやく2%の物価上昇率(つまり経済成長率)に達したのだ。それをいきなり0にする。ここまで堂々と「景気を破壊する」と宣言、「デフレターゲット」を掲げた政党を見たことがない。