数字を入れるとタイトルが光る

そして、タイトルに数字を入れることで、バズりやすくなります。

理由の一つに「目立ちやすさ」があります。

「え、そんなこと?」と思ったかもしれません。しかし考えてみてください。ネット上には日々膨大な数の記事が公開されています。タイトルを読まずに、ニュースサイトをただスクロールした経験は誰にでもあるはずです。その一瞬で、あなたの記事も見つけてもらわなければなりません。

数字は独特な形をしており、日本語の中にあると目立ちやすい特徴があります。そのインパクトは絶大です。数字を使うだけで、まるでスポットライトが当たるように、タイトルに光が差し込みます。

たとえクリックされなくても、数字によって読者の目線を留めて、タイトルだけは読んでもらうこと。これがバズるための小さな一歩なのです。

書き手の信頼度も数字でアップ

また、情報を整理して明確に伝えることができるのも、数字のメリットです。

ウェブの定番タイトルである「~できる3つの方法」といった表現は、コンテンツの要点を簡潔にまとめてくれます。情報が整理されるので、読者もコンテンツを追いやすくなります。

数字の3を持つ手
写真=iStock.com/tamaya
※写真はイメージです

読む時間のあたりをつけることもできるので、「方法はたった3つなのか。これだけ読んでおこうかな」と、読むことへの動機づけにもつながります。

ここで2つの例を示します。

タイトル例
1 日曜大工が楽しくなるコツ
2 日曜大工が楽しくなる3つのコツ
東香名子『超タイトル大全 文章のポイントを短く、わかりやすく伝える「要約力」が身につく』(プレジデント社)
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2のほうに、あなたの「読みたいアンテナ」がピンと反応しませんでしたか?

体感通り、数字を入れるだけで、受け取る側のインパクトは大きくなります。さらに、数字はコンテンツの内容や事実、舞台背景を具体的に伝えることができます。

たとえば人にまつわる数字である年齢や年収、身長、体重などは、書けば書くほどその人物像がリアルに浮かび上がり、より興味をそそる結果となります。数字を使うことで、書き手の信頼感をアップさせることもできます。

もう一つの例を紹介しましょう。

タイトル例
1 弁護士が教える「正しい熟年離婚」の始め方
2 この道30年の弁護士が教える「正しい熟年離婚」の始め方

一目瞭然ですね。1にあるただの「弁護士」よりも、2の「この道30年のベテラン弁護士」の記事を読みたくなったのではないでしょうか。入れるのに適切な数字が思いつかない場合は、手順(「5か条」など)、期間や時間(「たった1週間で」など)、割合など、何か1つでも自分の記事タイトルに数字を入れられないか、今一度考えてみましょう。

東 香名子(あずま・かなこ)
コラムニスト

鉄道コラムニスト。メディアコンサルタント。外資系企業、編集プロダクション、女性サイト編集長を経て現在フリー。編集長時代、月間アクセス数を650倍に伸ばす。All About旅行ガイド。メディア出演多数。著書に『超ライティング大全ー「バズる記事」にはこの1冊さえあればいい』ほか。