「どのおじさん/おばさんの首相姿が見たいですか?」
乱戦との言葉も踊る、総裁選2024。投開票は27日、乱立ゆえ推薦人だけで既に票は割れ、過半数を取れる候補はおらず、上位2人による決選投票突入の見込みは濃厚。
さあ、自民党員であってもなくても「世論」が結果にある程度の影響を与えられる、となればここで、われわれも検討するいい機会なので検討しましょう。
私もまごうことなきおばさんなので遠慮なく口にしたいのですが、「あなたはどのおじさん/おばさんの首相姿が見たいですか?」
9月上旬時点での見通し
立候補者の見通しは色々あったが、まだ出揃わない9月上旬時点で、「総裁選どうなると思う?」との問いに私が答えるなら、ぶっちゃけこんな感じであった。
「マスコミはいま進次郎(小泉進次郎元環境相・43)でキャッキャしていますが、党内と党員投票で決まる、公職選挙法ナニソレな総裁選に対して浮かれ世論が与えられる影響など知れており、コバホーク(小林鷹之前経済安全保障担当相・49)含めて祭りの“賑やかし”にはなれど年齢的な驚きは生まず。前回『第100代総裁選に女性を』と鳴物入りで担ぎ出された高市さんは、100代の旬を逃した時点で101代の目が期待できるかというと……となると、『アンダー70歳』の男性で、石破さん(石破茂元幹事長・67)、河野さん(河野太郎デジタル相・61)、うまくするとついに本気出した茂木さん(茂木敏充幹事長・68)で決選投票なのかなと」
若手がどこまで行けるか、という部分で言うなら、自民の政治家たちも自民党員も、43歳のまだまだ経験の薄いイメージ先行イケメンに票を与えるような親切心は本音では持ち合わせておらず、内部若手の篤い支持を得るエリート、コバホークが3〜5年後の将来に向けて爪痕を残し、善戦するくらいじゃないか……と感じていたのだ。
「番狂わせがあるかも」
日本の政界は政策うんぬんよりも政局人事なので、年齢は実に大きな意味をもっている。
日本の保守的な組織では、「採用当時の優秀な人材」が年代別にみっちりミルフィーユになっているため、エリート(と自負する)組織であればあるほどトップの極端な若返りを起こせない圧力がある。70代や80代の長老経営がようやくはばかられるようになってきたこのご時勢では、代表的な経団連企業でも50代前半のリーダーの誕生が「おっ」と注目される程度で、50代後半か60代で順当。自民党で40代総裁や女性総裁というのは、日本の地場感覚にはまだ100万年早く、万が一億が一決まってももって半年、という冷め切った感覚だった。
ところが、派閥から自由になった政治家が「いまこの流れならいける」とみんな考えて乱立、という状況には不確定要素が多く、情勢は日々変わっていく。外野も「この流れなら番狂わせがあるかも」と思わされている。