タワーマンションをおすすめしない理由
②災害リスク
このところ、日本では大型台風の上陸頻度が高まっています。
2019年10月、関東地方を直撃した台風19号で、川崎市の武蔵小杉に建てられていたタワーマンションに、増水した多摩川から泥水が流れ込み、電気、水道、エレベーターが長期間使えなくなるという事態が生じました。覚えている方も多いのではないでしょうか。
私自身、かつてタワーマンションに住んでいたことがあり、その時は台風による浸水ではなく、東日本大震災だったのですが、やはりエレベーターが動かなくなり、外出するにしても、あるいは自分の部屋に戻るにしても、とても不便な思いをしたことがあります。
確かに、タワーマンションは眺望が素晴らしいのですが、災害リスクを考えると、あまりおすすめはできません。東京都内のタワーマンションは、住む目的ではなく投資目的で購入している人も大勢いるといった話を聞きますが、私は投資目的という点で考えても、タワーマンションは買わないでしょう。
地震大国日本ですから、どこに住んでいても地震のリスクは大前提であり、だからこそ私はタワーマンションをおすすめしないのですが、災害リスクのなかでも水害のリスクについては、事前にしっかり調べることによって、かなりの程度までそのリスクを下げることができます。
水害リスクを把握するためには、国土交通省がインターネットで情報提供している「ハザードマップポータルサイト」を見るのが一番簡単だと思います。調べたい住所などを打ち込んで検索すれば、洪水や高潮、津波などによる水害リスクが高いのか、それとも低いのかを地図上で把握できます。
もし、自分が買ってみようと考えているマンションなどが、水害リスクの高い立地であれば、慎重に検討する必要があります。特に最近は、10年に一度、20年に一度といった規模の水害が毎年、日本のどこかで発生しているので、しっかりチェックすることをおすすめします。