冷蔵庫スッキリを「キープ」できる3つのコツ

せっかく整理したあと、そのままの状態をキープしたいですよね。常に冷蔵庫をスッキリした状態を保つコツは、3つあります。

(1)中身を7割以下に留める

まず中身を7割以下に留めること。食材は手前が空くように「凹」の形で収納するのがポイントです。このように冷蔵庫の真ん中を空けておけば、奥まで見渡せるので、どこに何があるかを買い物の前にサッと確認でき、しっかりと在庫管理ができます。3割以上の余白があるか、見えない食材はないかチェックしてください。

(2)ジャンル分けする

冷蔵庫の段ごとに、何系を入れるか「ジャンル分け」します。わが家の場合、一番上は、バターやジャムなど、使用頻度の低いもの。これらは、ケーキをつくるときに使うターンテーブルに置き、背の低い私でも奥に何が入っているかわかるように「とにかく常に見えるように」を意識しています。

真ん中の段には、つくりおきや、すぐに食べるいただきものなど。

一番下は常に空けておいて、つくった鍋ごと入れられるようにしています。

女性が冷蔵庫をあけて4段の内容が見えている写真
撮影=プレジデントオンライン編集部

ちなみに野菜室は、食材ごとに紙袋に入れて、仕切っています。じゃがいもの土や玉ねぎの皮などが落ちても、紙袋ごと捨てればOKなのでラクですよ。

(3)縦に冷凍する

冷凍室に食材を入れるときは、縦に入れること。そうすると省スペースで保管できるうえ、ワンアクションでとり出せます。わが家の冷凍室は2段あり、1段は、ジッパー付き袋に入れたトマトソースやカレーなどを平らにして、凍らせるために使います。

冷凍庫
撮影=プレジデントオンライン編集部
(左)凍らせるために常に空けている (右)凍らせて縦に収納することで、同じものを収納しても余白が生まれる

平らにして凍ったら、大きい冷凍室に移動させて、縦にしまい「縦収納」でスペースをつくっています。

わが家の冷蔵庫は近所のスーパー

片づけが苦手な人は、買い物の回数が多い傾向があります。仕事帰りにスーパーになんとなく寄るのが、毎日のルーティンになっているのです。

「夕食は何にしようかな」「今日は何を食べようかな」と、冷蔵庫の中身を把握しないまま、とりあえずスーパーに踏み込んでから、献立を考える。実は冷蔵庫の中に食べなきゃいけないものがあるのに、「疲れたからお惣菜を買って帰ろう」「肉が特売でオトクだから買っておこう」なんて、ついつい買ってしまう。お金が貯まらないのは当然です。

「安いから」「食べるかも」と値段にひかれて無目的に買ってくると、「食べたいもの」ではなく「食べなきゃいけないもの」が冷蔵庫に詰まっていきます。だから無駄になってしまうんですね。

冷蔵庫がパンパンなのに、つい買ってしまうのは「損をしたくない」という心理。今日ならお得に買える、買えば使う「かも」などです。でもそれで買ってきたものが結局、大きな損になっています。

あなたの家の冷蔵庫は、よく行く近所のスーパーだと思いましょう。必要なものがあれば、新鮮なものを買いに行けばOK。家の冷蔵庫はあくまでも「一時置き場所」と思いましょう。一時置き場なのに、倉庫のようになっているのは違いますよね。

市場で買い物をする女性
写真=iStock.com/PixelsEffect
※写真はイメージです

「損しないように」から「無駄にしないように」に認識を変えて、スペースに余裕のある冷蔵庫、冷凍庫をキープしていきましょう。

構成=池田純子

西崎 彩智(にしざき・さち)
お片づけ習慣化コンサルタント Homeport代表

1967年生まれ、岡山県出身。大学卒業後、住宅メーカーのインテリアコーディネータとして従事。結婚し、20年専業主婦を経験したが離婚。その後はヨガスタジオの店長としてスタジオに通う多くの女性のさまざまな相談に応じる。2015年、得意の片づけを生かして起業。お片づけ習慣化講座「家庭力アッププロジェクト」修了生は全国で3000名を上回る。