ワーカホリックの意味はわからないが、仕事の虫

当初泣き虫だった諸沢さんは、いまだに泣く。しかし涙の質が違う。

「スタッフが成長しているのを感じると泣いてしまうんです」というように、嬉し泣きが増えた。とにかくココイチで働くのが好き、仲間が好き。趣味=ココイチと言っていいくらい。ココイチ以外の唯一の趣味が、映画鑑賞。大好きな『グレイテスト・ショーマン』を観て、またそこでも泣いている。作品で描かれる人間模様が、ココイチでの仲間たちとの交流にオーバーラップするからだが、もはや泣くのも趣味のうちか。

諸沢莉乃さん
撮影=プレジデントウーマン編集部

「もしかしてワーカホリックですか?」と問うと「うん? それは何ですか?」と小首をかしげ、22歳の女子の姿が垣間見える。

きっと、3年後からが諸沢社長の真髄となるのだろう。どんなふうに彼女は変わっているのか。もしかしたら今のままで変わらないのかをぜひ見てみたいし、話を聞いてみたい。そして相変わらず泣き虫なのかも確かめてみたい。

東野 りか
フリーランスライター・エディター

ファッション系出版社、教育系出版事業会社の編集者を経て、フリーに。以降、国内外の旅、地方活性と起業などを中心に雑誌やウェブで執筆。生涯をかけて追いたいテーマは「あらゆる宗教の建築物」「エリザベス女王」。編集・ライターの傍ら、気まぐれ営業のスナックも開催し、人々の声に耳を傾けている。