外に出て活動の輪を広げよう

今の円安はいつまで続くかわかりませんし、自然災害もいつどこで起こるかわかりません。そんな先の見えない時代に大切なことは、どんな状況になっても、フレキシブルに対応できるようにしておくこと。

いつも世の中の動きにアンテナを張り、いろいろなメディアから情報をバランスよくとって見極める。また、こういう時代だからこそ、おつきあいの幅を広げてほしい。というのも、いろいろなことを学べるのも人ですし、仕事を持ってきてくれるのも人ですから、特に定年後は意識して、会社以外のところにも目を向けて、活動の輪を広げていくことをおすすめします。

趣味のサークルでも、社会人大学でもいい。私も、ワインスクールやヨガ教室など、いろいろなところに顔を出して、友だちを増やし、人脈づくりをしています。自分と似たような状況の人がポジティブに学んでいる姿を目にすると、勇気づけられますし、意外とそういう人たちから仕事につながることも多い。今は家で何でもできる時代ですが、定年後こそ、家にこもるのではなく、外に出ることを心がけてほしいですね。

構成=池田純子

藤井 孝一(ふじい・こういち)
経営コンサルタント

中小企業診断士。1966年、千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、大手金融機関を経て99年に独立。著書に『週末起業』(ちくま新書)など。