定年後はどう働くのが理想的か。定年後の働き方にくわしい藤井孝一さんは「定年を機に自分の仕事人生を棚卸ししてみれば、月10万円程度の収入を得る方法は見つかるはず」というーー。
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まずは定年後にいくら必要かを試算してみる

今の日本の企業は一般的に、55歳ぐらいから役職定年で収入が減り始め、60歳で定年退職を迎えます。しかし年金がもらえるのは65歳ですから、そこのギャップをどう埋めていくのか。その方法は、人それぞれです。

というのも、この年代になると状況は、人によって大きく違うから。たとえば、現役時代に大活躍されて、定年後も会社から高額の報酬で引き留められる人や、別の会社から引き抜かれる人もいれば、早い時期から戦略的に投資をして、不動産や株式などで収入は十分にあるという人もいますし、仕事ばかりしてきて、投資なんて全く考えたこともなかったという人もいます。

そこで大切なことは、自分の仕事人生を棚卸しし、自分を知ることです。

定年後は人生を見直すチャンスです。いままでは会社があって、仕事があって、家族がいて、といろいろな制約があり、それに対応するのが精一杯。しかし定年後は、ひとまずまっさらな状態になりますから、そこでいったん立ち止まって考えてみる。

定年後は自由な人生を楽しめる

ようやく自分の人生を生きられるようになった、自由なんだと思って楽しんでもらいたいですね。とはいえ、先立つものがなければ、その自由も謳歌できませんので、そのためにどれぐらい稼がないといけないのか、これから自分の人生に必要なお金を試算してほしいと思います。

あくまでも想定でしかありませんが、自分が何歳まで生きるか想定し、どれぐらいのお金が必要で、いつから年金をもらい始めたいのか。教育費や住宅ローンが終わっていれば、生活費はそうかからないかもしれません。

また時間をかけて投資していれば、貯蓄はけっこうあるでしょう。まずは試算してみてください。