40年でこんなに変わるとは

私が社会に出た1984年から現在までちょうど40年で、女性の働き方を巡る環境がこんなに変わるとは、当時の私(多くの人がそうだと思いますが)には、正直まったく想像できませんでした。

海老原嗣生『少子化 女“性”たちの言葉なき主張』(プレジデント社)
海老原嗣生『少子化 女“性”たちの言葉なき主張』(プレジデント社)

私がここで、昔の話をしたのは、過去と現在、そして未来はつながっており、私も先人からバトンを受け継いだと考えているからです。振り返ってみると、働く女性が、より呼吸がしやすく、正当な訴えを言える相手が増え、一人ではなくて仲間も増え、さらにたくさんの制度が後押ししてくれるようになったことが実感できると思います。もちろん、今でも完璧ではありません。課題が山積みされています。でもね、「どうせ無理」と諦めないでほしい。社会はこれだけ変えられたんだから。これから働いていく女性たちには、こう言いたいんです。今直面しているその問題にも、頑張ってみよう。そして、未来を創るバトンを落とさず、つないでいこう。そうすれば、あなたの娘たちがもっと翔たける時代がやってくるから。

構成=海老原嗣生、荻野進介

柴田 朋子(しばた・ともこ)
キャリアコンサルタント、JUNO代表

1984年南山大学卒業後、リクルート(現・リクルートキャリア)入社。就職情報誌の営業、企画、編集に携わる。社会が求める人材像と教育現場との溝を感じ、教育への興味関心から、転職を決意し、2000年4月に瀬戸市役所へキャリア採用により転身。2013年4月よりJUNO(ユーノー)代表。