「コンビニ食」も食育のいい機会になる
――外食に近くなりますが、コンビニで家族の食事を賄う場合のアドバイスがもしあればお教えください。
【成田さん】日頃からあまり栄養バランスを考えない人や、考えたくない人は弁当を買ってあげるといいと思います。
――なるほど。栄養バランスにも配慮されていますし、おかずが数種類入っていることが、子どもへの「偏食しないように」といったメッセージにもなりますね。
【成田さん】はい。それか、子どもと一緒にコンビニに行くのもいいですね。「どれか好きなものを選んで」と言って。それで、子どもが選んだのが弁当じゃなかったら、栄養バランスに配慮した1品を「これも栄養を考えて食べるんだよ」と渡す。食育のいい機会にできます。
「考える」のが面倒な人は子どもに選ばせる
【成田さん】もう数年前の懐かしい話ですけど、食事の用意が面倒な日曜の朝、子ども2人にお金だけ渡して「コンビニで何か買ってきな」とやると、「おにぎりだけ」や「麺」などそれぞれ買い物の仕方に個性が出ました。それを通じて、子どもが栄養についてどれくらい配慮しているか知れるので、もしそれが不十分に感じたら、「この子にはもうちょっとちゃんと教えなきゃな」と、こちらも適切に対応する準備が整います。
――子どもの意識を育てるべく、子どもを巻き込んでいくというアプローチも大切ですね。お金を渡してもらってコンビニで買い物するのも、子どもとしてはワクワクしますよね。
【成田さん】考えるのが面倒な親にとっては、子どもに好きなものを取らせるっていうのが楽かもしれません(笑)。
――そう! 日々考えるのが大変なんですよね。
【成田さん】いや、考えるのって大変ですよね。栄養価だけではなく、「これ、子ども食べるかな?」というところも大きいですからね。