ブランド・ロイヤリティって何ですか?
<お答えしましょう!>
そのブランドの商品をすべて欲しくなるほどの「忠誠心」のことです。
前項で紹介したブランド・ロイヤリティという概念について、もう少し詳しく説明します。ロイヤリティとは日本語で「忠誠心」です。あるブランドが好きなあまり、自分の持ち物のほとんどすべてをそのブランドで構成したくなる気持ちをいいます。
たとえば、日常的に使うもののほとんど全部を無印良品の商品にしている人、スマホもパソコンもAppleで統一している人といえばわかりやすいのではないでしょうか。
脳内にイメージを定着させ差別化を図る
それでは、ブランド・ロイヤリティを確立するためにはどうしたらいいのでしょうか。それはブランド・パーソナリティを明確にすることです。ブランド・パーソナリティとはブランドを人にたとえたときにどんな人かを表す概念で、たとえば無印良品なら「実用本位でシンプルなデザインを好む職人気質な人」といった感じです。ブランド・パーソナリティがあると、その人格に共感する人を惹きつけることができます。
さらに、組織連想も大切です。組織連想とは、たとえば「無印が作るのなら、コストは抑えながらも、ムダを省いて品質はいいのだろう」といったように、その企業を思い浮かべたときに組織への信頼感に基づいて商品へのポジティブなイメージが連想されることです。
人格。ブランドを人にたとえた時にイメージされる人格をブランド・パーソナリティと呼ぶ
マーケティング戦略コンサルタント。慶應義塾大学工学部(現・理工学部)を卒業後、日本IBMに入社。IBM大和研究所の製品開発マネジャー、ソフトウェア事業のマーケティング戦略マネージャー、人材育成部長として30年間勤務。2013年に日本IBMを退社して独立し、ウォンツアンドバリュー株式会社を設立して代表取締役に就任。製造業・サービス業・流通業・金融業・公共団体など、幅広い企業や団体を対象に、年間数十件の講演やワークショップ研修を実施。さらにビジネスパーソン向けに経営戦略力を高める完全オンライン制「永井経営塾」も主宰している。著書に『100円のコーラを1000円で売る方法』『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』(以上、KADOKAWA)などがあり、著書累計は100万部を超える。