日本人メンバーで結成された韓国プロデュースのJO1とNiziU
SEVENTEENが紅白で歌う『舞い落ちる花びら(Fallin' Flower)』は2020年にリリースした日本での2枚目のシングル。メンバーのウジ(WOOZI)たちが作詞作曲したオリジナル曲で、メロディラインの美しいラブソングになっている。顔面偏差値はそれほど高くないが、ウジたち5人がボーカルグループとして歌い、その歌唱力がアイドルとは思えないほど高いのもセブチの魅力だ。
紅白で歌う「NEWSmile」は2023年リリースで、メンバーが作詞をするなど、セルフプロデュースにも乗り出した。
海外展開に長けた韓国の芸能事務所が日本でメンバーを募って結成したグループを韓国に逆輸入する、というのも第4世代の巧みな戦略だ。ガールズグループのNiziU(ニジュー)は9人チームだが8人が日本人(残る1人のニナはアメリカ国籍)。2020年にデビューして以来、日本での活動は今回で4年連続紅白に出場するほど順調だが、韓国でのデビューはコロナ禍の影響もあって実現できず、「なんちゃってK-POPグループなのでは」とも言われてきた。
韓国でデビューした人気トップグループにも日本人がいる
しかし、NiziUは満を持して2023年10月に韓国でのデビュー曲「HEARTRIS」をリリース。もちろん韓国語の歌で、音楽ランキング番組で韓国人メンバーが含まれていないグループとしては史上初の1位を獲得した。この流れにJO1なども続けるのかが注目されている。「HEARTRIS」のMVには同じ事務所に所属するStray Kidsのフィリックスも特別出演するという力の入れようだった。それなのにNiziUが今回の紅白で歌うのは、その韓国デビュー曲ではなく、2020年に出した日本語の曲「Make you happy」。「縄跳びダンス」でバズった曲ではあるのだが、なぜ選ばれたのかは謎だ。
そして、スキズ、セブチにはいないが、韓国で結成されたグループにも日本人メンバーがいるのも第3、第4世代の特徴。2015年にデビューし紅白出場4回を誇るTWICE(トゥワイス)には、モモ(平井もも)、サナ(湊﨑紗夏)、ミナ(名井南)の3人がいて、彼女たちはその名前の頭文字をつなげたMISAMO(ミサモ)というユニット名で、2023年に日本デビューした。
そのデビューシングルであり紅白でも歌う「Do not touch」は、半年足らずでYouTubeでの再生回数が1億に迫る勢いだ。日本のアイドルは紅白に出るようなレベルでも1億回にはなかなか届かず、ガールズグループの場合、1000万回も難しいことを考えると、K-POPとの圧倒的な市場規模差を感じさせられる。
もともとTWICEは、YouTubeにおいて17曲のミュージックビデオの再生回数が1億回を超えており、英語のシングル曲を合わせると計23曲が再生回数1億回超え。これは世界のガールズグループの中でも最高記録で、人気は盤石でファンの裾野も広い。