受給開始年齢別の年金手取り額を試算

年金の受給開始年齢が60歳、65歳、70歳の時の年金手取り額は図表2の通りです。

60歳受給の税金・社会保険料の割合が65歳未満と65歳以上で分かれているのは、公的年金等控除が要因です。公的年金等控除は、65歳未満か65歳以上かで適用される金額が異なります。この差が年間手取り額の差につながっています。

【図表】シミュレーションの前提条件
出典=『定年後のお金の不安がなくなる本』(晋遊舎)

今回の前提条件の場合、年金を繰り下げて70歳から受給すると、毎年手取りで219万円がもらえる計算です。

【図表】年金を70歳まで繰り下げた場合の受給額
出典=『定年後のお金の不安がなくなる本』(晋遊舎)

よって、「60歳また65歳年金受給&新NISA投資」した場合において、70歳以降の年金受給&運用資産の取り崩しが年219万円を超える運用利率を計算すればいいということです。

試算結果は次のとおりです。

【図表】70歳から「公的年金+取り崩し」が219万円を超える運用利率
出典=『定年後のお金の不安がなくなる本』(晋遊舎)

おおよそ年3.5%で運用できれば、70歳からの繰り下げ受給と同等の水準になることがわかりました。年3.5%を超えた運用ができるならば、「年金受給&新NISA投資」が得ということになります。

なお、税金・社会保険料は他の所得・年齢・家族構成・お住まいによって変わりますので、運用利率はあくまでも参考情報としてご確認ください。