断れない人は、なぜ断れないのか
人から仕事を頼まれたとき、既にたくさんの仕事を抱えていて忙しく、本当は引き受けたくないのにどうしても断れない、など、断るのが苦手という人がいます。なぜ断れないのでしょうか。その理由は大きく3パターンあります。
人に嫌われるのがこわい
頼みごとを断って「手伝ってくれない冷たい人」と思われてしまうのがこわいという恐怖感や心配を抱えているために、断れないというパターンです。「嫌われるくらいなら、自分が大変になっても我慢すればいい」と、自分のキャパシティー以上の仕事を抱え込んでしまいます。
能力が低いと思われたくない
断ることで、「仕事ができない人」「能力が低い」「キャパシティーが小さい」と思われたくないがために、引き受けてしまうということもあります。
相手をがっかりさせたくない
せっかく頼んでくれたのに、その期待に添えなくて相手を困らせることになるのがいや、がっかりさせたくないという気持ちから、断れないというパターンです。断った場合に罪悪感を持つくらいなら、多少自分が大変でも引き受けた方が楽だと考えてしまうわけです。
断るのが苦手な人は、だいたいこれら3つのいずれかか、複数を組み合わせた理由によって、断れないのではないでしょうか。
これらに共通するのは、自分に対する自信のなさです。自分に自信がないからこそ、自分を信頼できる人に見せたいと強く思ってしまう。そのために断ることができないのです。
また、こうしたタイプの人は、人からものを頼まれやすい傾向があります。人はやはり、頼んでも断らなそうな人を選ぶので、「断るのが苦手な人」のところに集中しがちなのです。
ただ、仕事を頼んでくる人の中には、自分でやろうと思えばできるのに、単に楽をしたいがために、こうした「断るのが苦手な人」の弱みに付け込んでくる人もいます。断るのが苦手な人は、そうした人のターゲットにもなりやすいのです。