岸田総理の側近・木原氏は不倫しながら父親の役目を果たしている
何かと「子供がかわいそう」と大合唱をする社会ですので、子供がどれほど大事にされているのかと思いきや、そんなことはありません。
『週刊文春』(2023年6月22日号)に「岸田最側近木原副長官 シンママ愛人に与えた特権生活」という記事があります。官房副長官である木原誠二氏が既婚者でありながら、子供を持つ独身の女性と頻繁に交流をし、いわば「二つの家庭」を当たり前のように行き来している行為を批判的に見る内容の記事でした。
記事の中にシングルマザーの娘である「B子ちゃん」が登場します。この「B子ちゃん」が木原氏と血のつながりのある子供なのか、そうでないのかは記事を最後まで読んでもはっきりしません。記事には、木原氏がB子ちゃんの誕生日に一緒にディズニーランドに行ったり、B子ちゃんの学校行事に参加したり、B子ちゃんの通う学校でほかの保護者と会話をしている様子が書かれています。
公的な立場でありながら二つの家庭を行き来する木原さんに批判的ともいえる記事ですが、私は「公的な立場にありこんなにも多忙な人が、B子ちゃんのために時間を作り、父親としての役割を果たしているなんて、なんて素晴らしいのか」と一種の感動をおぼえました。しかし、日本で私のこの感覚に共感してくれる人はあまりいないようです。
「不倫する人に子供と会う権利はない」と堂々と言えてしまう日本
日本では女性から「(元)旦那の浮気が原因で離婚したから、そんな汚い人に子供を会わせたくない」というような意見を聞くことがあります。つまり日本では、「大人同士の恋愛沙汰」を「子供」と結び付けて考える人が結構な数いるのです。それが「浮気や不倫をした親には子供と会う権利はない」というような感覚につながるのだと思います。
離婚後も双方の親が子供と頻繁に会うことが理想だと考えられている現在のドイツでは、「元パートナーが浮気をして私(僕)を傷つけたから、子供とは会わせない」という論理は社会的に通用しません。
ドイツでは子供の誕生日やクリスマスなどといったイベントはもちろん、物理的に行き来できる距離であれば、「平日は母親の家、週末は父親の家で過ごす」(またはその逆)子供もたくさんいます。もともとは夫婦だった人たちが離婚後も子供のためを思って、時には事務的に、時には子育てをする同士のような感覚で連絡を取り合うのがスタンダードです。もちろん暴力などの問題があれば、そういった交流は不可能ですが、「女癖が悪い」「男癖が悪い」という理由で元パートナーに「ダメな親の烙印を押す」ことは今やタブーだとされています。