会議中の、上司からの急な「○○さんは、どう思う?」にストレスを感じてしまう人は少なくないでしょう。コピーライターの荒木俊哉氏は「『言語化力』を磨くことで、その悩みが解決されます。言語化力は適切なトレーニングを積むことで、誰でも鍛えることができます。慣れてくれば、2分間で必ず「思いや意見」が書き出せるようになります」といいます――。

※本稿は、荒木俊哉『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

センスがなくても「言語化力」は鍛えられる

「言いたいことが、うまく言葉にできない」

そんな悩みを持つ人は「言語化力」を磨くことで、その悩みが解決されます。

そして、「言語化力」は適切なトレーニングを積むことで、誰でも鍛えることができます。ここでは、具体例を基に「ペン」と「紙」を使ったメソッドを紹介しましょう。

このトレーニングでは、A4の用紙に自分への「問い」を立てて、それに対する自分が「どう思うか」「それはなぜか」を書いていきます。

【会議】今のチームの課題点は何だと思う?

最初は、「会議」で聞かれやすい質問をテーマにした「問い」です。

あなたは普段、チームで仕事を進めることも多いのではないでしょうか? ひとりで進める仕事と違って、チームで進めることでよりうまくいくこともあれば、逆にうまくいかないこともある。さぁ、ここからは、ご自身が仕事で関わっているチームを想像しながら読み進めてみてください。

女性と向かい合って顔をしかめる男性
写真=iStock.com/fizkes
※写真はイメージです

原因はわかりませんが、最近どうもチームがうまくいっていないようです。そこである日、チームリーダーがメンバー全員を急遽会議室に集めます。会議室に流れる何となく重たい空気。リーダーはあなたを見ると、いきなりこう質問してきます。

「ぜひ君の意見を聞かせてほしい。今のチームの課題点は何だと思う?」

さぁ、こう聞かれたあなたは、何と答えますか?

まずは「問い」を書きこもう

あなたはきっと、普段からチームに対して無意識にさまざまな思いや意見を抱いているはずです。

しかし、いざ言葉にしようとするとなかなかうまく話せない。とっさに的確な言葉が思いつかない。そんな経験はこれまでなかったでしょうか?

チームが抱えている課題とは一体何なのか。それはきっとひとつではないはず。あなたの中に眠っているそのモヤモヤをきちんと言語化して自分の中に整理・ストックしておくことで、こんな急な質問にもパッと答えられるはずです。

そのためにこれから、「今のチームの課題点は何だろう?」という問いを立てて、「言語化力トレーニング」をしてみましょう。図表1のメモのようにお手元のA4コピー用紙にまず「問い」を書き込んだら、自分が感じていることとその理由を早速書き出してみてください。

制限時間は2分です。では、始めましょう。