挑戦しない人は終了していく時代の到来

「とはいっても、それは海外の潮流であって、日本には来ないでしょ?」と思う方もいるかもしれません。しかし、過去を遡れば「欧米のテクノロジー」と「テクノロジーに端を発した新しい働き方」は確実に日本にも影響を及ぼしてきました。

さらに、日本では今後、大企業を中心に副業解禁の流れが加速すると予測されていますから、一気にクリエイターエコノミーが活性化すると考えられます。従来の日本人の働き方である「稼ぎ方1.0」と、誰もが「個」で稼げる最先端の「稼ぎ方2.0」とを対比する形でまとめたのが図表2になります。

村上 臣『稼ぎ方2.0 「やりたいこと」×「経済的自立」が両立できる時代』(SBクリエイティブ)
村上 臣『稼ぎ方2.0 「やりたいこと」×「経済的自立」が両立できる時代』(SBクリエイティブ)

一言で説明するなら「クリエイターエコノミー」は「楽しんで働いたもの勝ちの世界」だということです。なぜなら、個人の提供するものやサービスが売れるかどうかは、「共感」が重要になってくるからです。だからこそ、「自分が好きで好きで仕方ないこと」を第二のキャリアに据えるべきです。そうして、「自己実現」を中心に、「やりたいことを仕事にする」。それにより皆さんの心に生まれる「熱狂」こそが、買い手の「共感」を呼びます。

「遊ぶように働く人」こそが成功する時代。それが「クリエイターエコノミー」であり、そんな新時代に適した働き方が「稼ぎ方2.0」なのです。ぜひこの機会にあなたの働き方を変えていきましょう。

村上 臣(むらかみ・しん)
LinkedIn日本代表

青山学院大学理工学部物理学科卒業。大学在学中に現・ヤフーCEO 川邊健太郎らとともに有限会社電脳隊を設立。2000年にその後統合したピー・アイ・エムとヤフーの合併に伴いヤフーに入社。2011年に一度ヤフーを退職。その後、孫正義が後継者育成のために始めた「ソフトバンクアカデミア」で、ヤフーの経営体制の問題点を指摘したことを機に、当時社長の宮坂学など新しい経営陣に口説かれ、2012年にヤフーへ出戻る。弱冠36歳でヤフーの執行役員兼CMOに就任。2017年11月、米国・人材系ビジネスの最前線企業・LinkedIn(リンクトイン)の日本代表に就任。複数のスタートアップ企業で戦略・技術顧問も務める。