企業の期待に応える自己PR文例

現在、御社はDXを推進するプロジェクトを立ち上げる準備をしているとお伺いしました。ぜひこれまでの経験を活かして、計画実現に携わりたいと志望しました。

私はこれまでIT企業でクライアント企業のDXを実現するプロジェクトのマネジャー業務に携わってきました。おかげさまで、あるクライアント企業では、30%のコスト削減を実現しました。また、DXを進めるには技術面だけでなくプロジェクトへの社内理解やIT教育という「人」の面が大事だという経験もしました。こうした両面から御社に貢献していければと考えています。

自己PRをストーリーで語る効果

ミドル層の転職面接における話し方サポートをする中で気付いたことは、商材のプレゼンテーションは得意でも、ご自身の価値を伝えることに慣れていない方が多いということです。

せっかく実績があっても言葉が足りない、逆に、採用担当者が興味を示さない内容を一方的にしゃべりすぎてしまう人もいます。そこで、面接でうまくアピールできない方にはストーリー形式でまとめる方法をおすすめしています。

このストーリー構成は、①以前の状況、②転機、③選択と行動、④良い結果、⑤明るいビジョンの5つの項目に当てはめて流れをつくります。この構成を使うと、スキルや経験、仕事に取り組む姿勢などをイメージ豊かに伝えることができます。

自己PRストーリーの例

【採用担当者】では、自己PRをお願いします。

【応募者】はい、私は15年間の広報経験から御社のブランディングで企業価値向上に努めていきたいと考えています。

※相手視点で見た自分の価値を結論先行で伝える

(ここからストーリー開始)

①以前の状況
と言いますのも、現職企業の創業メンバーとして参加しましたが、業界では後発ということで、なかなか認知されないという課題がありました。

②転機
そこで、企業PRを戦略的に仕掛けました。

③選択と行動
なかでも業界に先駆けたSDGsプロジェクトが各種メディアに大きく取り上げられたことが起爆剤となり、大きく認知されるようになりました。

④良い結果
おかげさまで業界シェアも大きく伸ばし、「好感度」が高い企業というブランド構築にも成功、営業や採用両面で効果を発揮しています。

⑤明るいビジョン
御社でも広報チームの主軸を担い、メンバーと共に価値向上に努めていきたいと考えています

(出所:『仕事ができる人の話し方』青春出版社)

ぜひ、このシナリオをベースにアレンジして活用してみてください。

面接で残念な話し方をしているばかりに、あなたの人材としての価値を伝えきれていないのは悔しいものです。もし面接で思うように結果が出ない場合には、本日ご紹介した観点で、一度、ご自身の話し方や伝え方を振り返ってみてはいかがでしょうか。あなたの経験や能力を発揮できる企業とご縁が結ばれることを願っています。

阿隅 和美(あすみ・かずみ)
WACHIKAコミュニケーションズ代表

青山学院大学経営学部卒業。中部日本放送アナウンサーを経て、NHK衛星放送キャスターとして、株式市況、世界のトップニュースを10年担当。20年にわたり、スポーツ、経済、情報番組に関わる。アナウンサー名は瓶子和美。現在は、TV現場で培った技術を活かし、ビジネス現場でコミュニケーション力を発揮し、成果を出す人材を育成する研修、講座、講演を行っている他、経営層・管理職、エグゼクティブリーダー向けプレゼン・スピーチのパーソナルトレーニングやコンサルティングなどを実施している。著書に『心をつかみ思わず聴きたくなる話のつくり方』(日本能率協会マネジメントセンター)、『仕事ができる人の話し方』(青春出版社)があり台湾でも翻訳されている。ホームページ