誰もが「種」を持っている

ここまでお伝えしても、「私には『種』がない」と言う人がいます。でも、ご安心ください。ないのではありません。

それは「種」を言語化できていないだけです。もしくは、自己分析できていないだけ。自分に「種」がないと思って探していないだけ。

金融投資のイメージ
写真=iStock.com/RomoloTavani
※写真はイメージです

そんなときは、友人などの第三者にお手伝いしてもらいましょう。「私に『今までに一番お金と時間をかけたものは?』と質問して」とお願いしてみます。人間は質問をされると「答えよう」として脳が反応します。さらに、他人に聞かれたら「他人がわかるように言語化しよう」とします。

1人で悶々と悩むより、他者の力を使ってみてください。すると、おまけの副作用として、

「○○にお金を使ったって言うけど、××にもよく使ってない?」
「□□に詳しいから、これに一番時間をかけているのかと思った」

といったように、「自分には見えていなかった姿」を教えてもらえたりもします。

ちなみに、私がお金と時間を使ってきたことは、「読書」「ヨガ」「時間術や効率化のライフハック」でした。仕事では、「転勤回数が多い」「さまざまな部署でいろいろな仕事をしている」「管理職経験がある」。

尾石晴『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
尾石晴『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

これらの「種」と、人に言われて自分が気づいていなかった「プレゼンスキル」「話し方がロジカル」「声がいい」を組み合わせて、音声配信のスキルを少しずつ育てています。「お金」「つながり」「健康」が重なるところを考えながら、少しずつです。

これらがいずれ「花」になっていくといいなと思っています。

皆さんにも「種」はあります。今のうちから、ぜひ毎月10万円の花になる「種」を探して育ててみませんか? いつか、それが「お金」「つながり」「健康」を持ったキャリアに結びつき、幸福度が高まるはずです。

花が開いたら、ぜひ報告し合いましょう。楽しみにしています。

尾石 晴(おいし・はる)
Voicyパーソナリティ

外資系メーカーに16年勤務し、うち6年は管理職として活躍。長時間労働が当たり前の中、「分解思考」で時間を捻出。ワンオペ育児をこなしながら残業0時間を達成し、チームを社内表彰に導く。その傍ら、発信業・不動産賃貸業・ヨガインストラクター、メンタルオーガナイザー、ライフオーガナイザーなど、会社員以外での収入経路を次々と確保。2020年4月に会社員を卒業。音声メディア「voicy」では1000万回再生超えを記録し、トップパーソナリティとして活躍中。2020年にはヨガスタジオ「ポスパムfukuokaスタジオ」を立ち上げ、代表を務める。2児の母。著書に『やめる時間術 24時間を自由に使えないすべての人へ』(実業之日本社)、『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。