本当の自己評価より1段階高くつける

1つ目は「迷ったら高めの評価をつける」こと。本当の自己評価より1段階高くつけるのもよいでしょう。そんなことをすると上司から「生意気」とか「自分をわかっていない」と思われてしまいそうです。けれども、上司も人間です。自信をもってつけてきた評価を下げることに躊躇ちゅうちょします。それはさまざまな心理学の実験でも証明されているのです。

正当に評価する&されるためには?

2つ目は「他人と比べず、自分の活躍をアピールする」こと。さらに「昇進するためにはどんな努力をすればよいでしょうか」と質問するなど。そうすれば上司に前向きさをアピールできるとともに、あなたが活躍するイメージを共有できます。

3つ目は「人事制度を使いこなす」こと。面談結果が記載された人事評価シートは保管して、いつでも見直せるようにしましょう。また評価マニュアルを読み込むことも重要です。会社というゲームを楽しむためには、出世のルールである人事制度を理解することが近道だからです。

そして将来あなたが管理職になったら、評価を使いこなしましょう。

一番大事なことは、自分が過去にされた理不尽な評価を部下にしないこと。人間関係や評判より部下一人一人をしっかり見てあげること。部下に気を使いすぎずシビアな評価も行うことです。そうすれば管理職としての評価もさらに高まります。

構成=野村 聖子

平康 慶浩(ひらやす・よしひろ)
人事コンサルタント

セレクションアンドバリエーション代表取締役社長。1969年大阪生まれ。大阪市立大学経済学部卒業後、アクセンチュア、アーサーアンダーセン、日本総合研究所を経て現職。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得、グロービス経営大学院客員准教授。