笑顔は「うまいヘタは関係ない」とにかく笑顔を見せる
人間関係においては、笑顔がとても重要です。
細かいことはどうでもいいので、とにかく笑っていれば、たいていの人間関係はうまくいくものです。
「そうは言っても、私、うまく笑えないんです」
「愛想笑いは、どうも苦手で……」
そう思う人がいるかもしれませんね。
ですが、はっきりと申し上げておきましょう。
笑顔というものは、「見せる」ことが重要なのであって、うまいとかヘタは関係ありません。どんなにヘタでも、「見せない」よりは、「見せる」ほうが、絶対に好印象を与えます。
作り笑いでも、愛想笑いでも、ぜんぜんかまわないのですよ。
無表情とか、不機嫌そうな顔に比べれば、作り笑いのほうが、はるかにマシ。ですから、たとえ「自分は笑顔を見せるのがヘタ」だという自覚があっても、あまり気にせず、どんどん作り笑いを見せるようにしましょう。
少しくらいギクシャクした笑顔でも、見せないよりは見せたほうがいいのだ、と割り切って頑張りましょう。
「無表情」より「作り笑顔」の方が10倍好かれる
イギリスにあるアバディーン大学のリンデン・マイルズは、男女3名ずつのモデル写真を用意しました。それぞれ、①自然な笑顔 ②作り笑い ③無表情の写真で、それを40名の大学生に見せて、どれくらい好意を抱くのかを調べてみました。
その結果は、やはりというか、もっとも好まれたのは①の自然な笑顔でしたが、作り笑顔のほうも、決して悪くありませんでした。無表情に比べると、作り笑顔のほうが10倍も好ましく評価されたのですから。
ということは、作り笑顔でもかまわず、どんどん笑うことが得策ということになります。
「そうは言っても、私は笑顔を見せるのが本当にヘタで……」と言う人もいるでしょう。
けれども、最初からとびきり魅力的な笑顔を見せられる人なんて、この世にいません。だれでも練習をくり返して、少しずつ上達していくものです。
どんなにヘタな笑顔でも、毎日、人に会うたびに練習していれば、そのうちうまくなっていきます。
人に声をかけられたり、目を合わせたりしたら、もう自動的に笑顔のスイッチが入るくらい、練習してみてください。
これを心がけるだけで、たいていの人間関係はうまくいくようになるはずですから。
慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。立正大学客員教授。有限会社アンギルド代表。社会心理学の知見をベースに、心理学の応用に力を注ぎ、ビジネスを中心とした実践的なアドバイスに定評がある。『心理学BEST100』(総合法令出版)、『人も自分も操れる!暗示大全』(すばる舎)、『気にしない習慣』(明日香出版社)、『人に好かれる最強の心理学』(青春出版社)など、著書多数。