新築物件には約2割の宣伝費などが上乗せされている

さらに付け加えれば、本連載でも何度かお伝えしている「新築プレミアム」も気をつけなくてはいけません。新築物件の場合、物件を完成させるまでにかかった宣伝費などの費用が「新築プレミアム」価格として売値にプラスされているため、市場価格より割高です。

だいたい、物件価格の2割くらいが新築プレミアムとして乗っているといいますから、3500万円で購入した赤塚さんの家の場合、売却の際には2800万円が実際の価値となる、ということです。これは大きいですよ。

あとは、赤塚さんのように日々の生活でとにかく忙しく疲れている時に大きな買い物、特に家を買ってはいけません。気持ちが前向きで、冷静に物事を比較・ジャッジできる状況で物件を探しましょうね。

構成=小泉なつみ

高山 一恵(たかやま・かずえ)
Money&You 取締役/ファイナンシャルプランナー(CFPR)、1級FP技能士

慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。全国で講演・執筆活動・相談業務を行い女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。著書は『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年前後のお金の強化書』(きんざい)など多数。FP Cafe運営者。