【Q6】儲かる業界の見つけ方を教えて

【A6】数々の情報チャネルから探りあてよう

情報チャネルを活用し、自分が対象とする事業で儲かっている会社を徹底的に調べ尽くしましょう。上場企業は、投資家に財務情報の詳細から今後の方針までを開示する義務を負っているので、IR資料はまさに“宝の山”。私はこれを読み込むのを趣味としているくらいです。もしIR資料に財務数値しか掲載されていない場合は、営業資料やLP(ランディングページ)に目を通し、そこから他社ではなく自社が選ばれるべき理由や優位性を見つけてください。また、いわゆる業界紙も安価ながらマニアックな情報がいっぱい。私は情報収集がしにくい新しい事業領域に参入する際、業界紙や業界本を10冊ほど購入して熟読しています。

情報チャネルの例
●上場企業のIR資料
●営業資料やLP
●官報に掲載された非上場企業の決算資料
●投資情報
●企業のニュースリリース
●業界紙
●同じ起業家仲間

【Q7】ビジネスを始めて半年。なかなか利益が出ない

【A7】そもそも市場のニーズに合っていない可能性も

スモビジの場合、初期費用を半年経っても回収できないようであれば、私はスパッとやめて深追いはしません。しかし、半年間ただ手をこまねいているわけではなく、【A5】のように、ビジネスとして妥当性があるか否かの検証をずっとやり続け、不備があれば速やかに改善を行っています。しかしこれをやっても収益が出ないのであれば、そもそもサービス内容が市場のニーズに合っていない可能性があります。

たとえば、人間の健康に寄与するためだという強い思いから、予防医療のサービスを考えたとします。しかし、大概の人は病気になって初めて治療にお金をかけるので、健康なうちは予防医療のコンテンツを買おうとは思いません。体に悪いと思いつつもジャンクフードを購入して食べてしまうのが、素直な欲求です。予防医療は高齢化社会においては大切な領域ですが、ニーズとサービス内容がかみ合っていないのであれば金額を下げたとしても売れないのです。このように、サービスとニーズが合致しているかを検証する必要がありそうです。

武田所長の新しいスモールビジネス「ビズライブラリー」

https://biz-library.com/

武田所長は最近新たなスモビジである「ビズライブラリー」をリリースした。ビジネスに関する知識やノウハウを投稿して販売できるプラットフォームだ。登録料や利用料は無料だが、自分が読みたい記事を最後まで読むには途中から有料になる。ビジネス特化型コンテンツプラットフォームを武田所長が手がけた理由は何だろう?

武田所長の新しいスモールビジネス「ビズライブラリー」

「従来の新聞、雑誌、テレビ以外に、最近は特定の領域に特化した経済ウェブメディアが増加し、今まで入手できなかったニッチな情報、高品質な情報が流通しています。さらに有料のコンテンツを配信できるプラットフォームも成長しており、市場はそれに伴って拡大しています。しかし、スモビジに関する情報を収集し、さらには発信できるプラットフォームはほとんどありません。その課題に沿ってつくったのがビズライブラリーです」

投稿記事は、すべて武田所長のお眼鏡にかなったものが掲載されているのでクオリティーは高い。有料になった場合もリーズナブル。もちろん武田所長自身が書いたものや、彼がインタビューして作成した記事もある。記事の例としては、「ニッチ戦略こそスモビジの真骨頂」「超絶レッドオーシャン『音楽活動』で生計を立てるための全知識」など、読み物としても秀逸だ。スモビジを始めたい方は、参考にしてみては?

武田所長(たけだ・しょちょう)
大学生時代に起業を経験。卒業後、外資系コンサルティングファームに入社、数年後に独立。20以上の事業を展開し、それぞれの売り上げは年間数百万〜10億円にのぼる。近著に『スモールビジネスの教科書』(実業之日本社)がある。