経済成長がなければ株価の上昇は難しい

インフレと日本企業の業績について考えてきましたが、投資対象として見た場合、国内に限定する必要はありません。むしろ海外に目を向けたほうが有利といえます。

インフレ自体は世界的な傾向ですから、地域によって有利、不利はありませんが、残念ながら日本だけは例外であり、負け組といわざるをえません。投資するなら日本以外を選んだほうが有利なのです。

私たちは日本で働いて給与やボーナスを日本円で受け取っています。つまり、資産が円に偏りがちですから、リスク分散の意味でも海外への投資を検討したほうがいいといえます。投資はもちろんですが、預金で保有するときにも米ドルなどの外貨で保有するといいでしょう。

実際に日米の代表的な株価指数である日経平均株価とNYダウ平均株価(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)の推移を比較してみると、差は歴然としています。上段のグラフは1990年を起点として上昇率を比較したものです。90年と現在を比べると日経平均株価は約マイナス22%です。当時、日経平均株価に連動する商品に100万円投資したとすると、30年以上経過した今は増えるどころか22万円減ってしまいました。一方でNYダウに連動する商品に投資していた場合は、約1200%の上昇となりました。100万円が約1300万円に増えている計算です。非常に大きな差が生じているのです。

この違いはどこからくるのでしょうか。大きな要素は人口の動向です。人口の増加はGDPの成長に貢献します。人口が増えれば消費が増えて経済が発展するからです。逆に人口の減少が予測されている日本は経済が縮小していきます。

中段のグラフで日本と米国の名目GDPの推移を見ると、日本はほとんど増えていませんが、米国は90年から約4倍になっています。それに合わせてNYダウも上昇していますから、GDPの成長と株価の上昇はリンクしていると考えられます。

日本の経済成長は期待できない