資金源の約7割は日本の信者からのものとされる旧統一教会の資金集め問題。なぜ日本はこんなにカモられるのか。ジャーナリストの鈴木エイト氏は歴史的背景として、教団による自虐史観的な刷り込みがあると指摘する。エイト氏とひろゆき氏が旧統一教会のお金の流れに切り込む――。(第3回)

※本記事の情報は対談を収録した2022年9月9日時点のものです。

自民党は旧統一教会を支持母体として認めるのか

【ひろゆき】僕の認識だと、80年代に問題になった霊感商法が、その後あまり聞かれなくなったので、旧統一教会も創価学会のように社会になじんでいったのかなという認識に近かったんです。

幸福の科学なども昔はかなりヤンチャしていたけれど、最近はそこまでトラブルを聞かなくなりましたよね。だから、昔はやらかした系の団体がわりと社会になじんでいるパターンかなと思っていたら、安倍元首相の銃撃事件後に次々と話が出てきて。全然終わっていなかった。

【エイト】そうなんですよね。2017年に山本朋広議員がマザームーン発言をしたときに、教団に対して「本当に皆様には、われわれ自民党に対し大変大きなお力を頂いています」と言いました。これでついに自民党は、創価学会と公明党のように、統一教会を支持母体としてお互いに認め合うのか、というツイートをしたんです。ところが、その後、山本議員や他の自民党議員に当てたら、全然違う反応が返ってきて。

僕もあの時に一瞬、同じように感じたんですけど、でも実際には違っていた。やっぱりまだ隠すんだ、というのが2017年の時点でありましたね。

新宗教はどこもジリ貧

【ひろゆき】これだけ教団へのバッシングが強くなると、日本での布教活動も難しいだろうし、お金も集めづらい状況ですよね。そうすると、このまま縮小していく可能性はあるんですかね?

【エイト】基本的には縮小しているんです。離れていく2世も多いですし、年間の献金ノルマも2010年ごろには年間500億、600億円だったのが、今は200億、300億円ぐらいで集金額もかなり減ってはいる。

だから、旧統一教会に限らず、新宗教系はどこも2世が育っていないので、ジリ貧ではあるんですよね。そんな中で、いかに2世信者を離れさせずにうまく育てていくかと悩んでいるところだと思います。今回の件でこれだけ反社会的団体だと報道されたら、脱会する2世も多いだろうし。

鈴木エイト氏。
鈴木エイト氏。