自己評価は他人の評価の2倍になる

普通のサラリーマンが虚栄心を満足させるために、給料アップに結びつく出世や昇進を望むのは当たり前です。

けれどもお金がそれを追い求めると逃げていくように、出世もそれだけを追い求めていると逃げていきます。

自己アピールしようがしまいが、あなたの本当の実力は周りがちゃんと見ています。隣の人間の実力もわかっています。

就職面接の概念
写真=iStock.com/Nuthawut Somsuk
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あなたの能力は他人が評価するものです。自分で評価するものではありません。

自分の評価はだいたい過大になりがちです。

「自己評価は他人の評価の2倍くらいになる」ぐらいに考えておいたほうがいいでしょう。

会社でも役所でも、組織というのは、実は本人が思っている以上に、その人のことを正しく判断しているものです。

多少の上下はあるにしても、プラスとマイナスで平均化され、現実とほぼ一致する評価に落ち着いていくのです。

「手柄を持っていかれた」は本当か?

あなたは本当に全力で努力したのでしょうか。

自分の努力不足を棚に上げて「手柄を持っていかれた」と自分が出世できないことを他人のせいにしていませんか。そこに、ねたみやひがみがありませんか。

「隣の芝生は青く見える」と言います。Bさんが昇進したのは、何もあなたの手柄を横取りしたからではなく、それ相応の努力をしたからではないのですか。

そもそも仕事とは、最初から出世を目指してするものではありません。これを成功させれば出世できるという仕事もなければ、ある仕事を成功させれば昇進させるなどというルールもありません。

若手のころは、目の前の仕事をやるかやらないか、それだけです。

上司に言われたことがちゃんとできないのに、「おれはもっと出世するぞ」と力んでも話になりません。上司に言われたことをきちんとすること。それが若いころの唯一のホメ言葉「よくやってるな」につながります。