※本稿は、玉置泰子『92歳総務課長の教え』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。
今日頑張れたら、明日も頑張れる
2020年、「世界最高齢の総務部員」としてギネス世界記録をちょうだいしましたが、私は認定式の直前まで認定されたことを知りませんでした。
認定式でいきなり感想を聞かれ、驚きながら口をついて出たのは、「積小為大」という言葉でした。これは江戸時代の思想家、二宮尊徳の言葉で、「小さな努力の積み重ねが、大きな成果につながる」という意味です。
私は92歳のいまも働いていますが、それは一日一日の積み重ねの結果でしかありません。はじめから、90歳をすぎても働き続けようと思っていたわけではありません。
ただし、私には長年のモットーがあります。それは「今日頑張れたら、明日も頑張れる」というもの。
私は50年ほど、毎朝30分のヨガを続けています。ヨガでは瞑想もしますが、その極意は「いまを生きることに集中する」ということ。明日がどうなるかを考える前に、今日を精いっぱい頑張ればいいのです。
今日の頑張りは、きっと明日につながります。だから、明日も頑張れるに違いない。私は長年、そう思い続けています。
今日は昨日の続きではない
寝て起きたら、また新しい日がはじまります。そのくり返しで一日一日をリセットして、新たな気持ちで「いまを生きる」ことを実践しているだけなのです。
私は、今日は昨日の続きではないと思っています。朝起きた瞬間、「まだ眠たい、二度寝しようかな」とか「着替えて会社に行くのがしんどい」などと思ってしまう人は、昨日がまだ終わっておらず、リセットできていないのかもしれません。
昨日、何か失敗したとしても、それを翌日まで持ち越してクヨクヨしても仕方がありません。すぎたことは、あくまでも過去。昨日のことは、もうやり直せないのですから、リセットして前を向いて、今日を懸命に生きるしかないのです。