4.クーポンなど目先の小銭に振り回されない
私はコンビニエンスストアや飲食チェーン店のレジで聞かれる「○○カードはお持ちですか」という問いが苦手です。その都度丁重にお断りするのですが、普段からクーポンやポイントバックのような仕組みに取り込まれることから意識的に遠ざかっています。小銭に釣られて購買の判断軸をぶらされたくないからです。同様にショッピングサイトの割引やタイムセールスの商品も基本スルーします。
そもそも企業がクーポンやポイント、割引といった金銭面のメリットを消費者に与えるのは、売り上げの総量を増やすためです。統計的に計算した上でそれらを設計しています。決して損をするためではありません。
そもそも消費者目線で見た場合に、必ずしも金銭面で有利な購買が良い購買とは限りません。実際「安物買いの銭失い」といったことは往々にして起こりえます。
購買のミスによって失うのはお金だけでなく、時間もそうです。後に正しく買い直したり、本物にたどり着くまでの回り道をさせられているのです。
といいつつ、私も小銭につられて変なものを買ってしまったことは多々あります。たまたまそのサイトがキャンセルや返品を受け付けてくれていたので経済的な損失は回避できましたが、時間的な損失や、やりとりのストレスは相当なものがありました。
そこで自分が行ったのは「誘惑に惑わされない状況をお金で買う」という発想の転換です。具体的には以下のようなことを行いました。
・財布の中のクーポン券を捨てる
・ポイント付きクレカを増やさない
多少は後ろ髪を引かれる思いはありましたが、この決断のおかげで、小さな損得計算や比較作業から開放されました。
今では目先の利益に心躍らされることなく、本当に欲しいもの、本当に必要なものを見極められるようになりました。
自分にとっての真価を見極め、目先の小銭に振り回されなくなると、日常の景色や時間が穏やかに流れ始めることを実感することでしょう。