「生娘シャブ漬け」発言の大炎上
「制裁」を起こしたのは、まず早稲田だった。次に吉野家。もしこれが自分の発言が招いた結果だとすれば、勤め人ならきっと事態の大きさの前に愕然とするだろう。そしてこれらの「自分に対して」発行された公式アナウンス文書の、微量も容赦なく断固たる文言に震え上がるだろう。
学外の学修者へのリカレント教育である「デジタル時代のマーケティング総合講座」における講義担当の株式会社吉野家常務取締役企画本部長の発言は、教育機関として到底容認できるものではありません。
早稲田大学として受講生の皆様に心よりお詫びするとともに、当該講師に厳重に注意勧告を致します。
なお、当該講師には「デジタル時代のマーケティング総合講座」の講座担当から直ちに降りていただきます。
(早稲田大学公式ホームページ「トピック」2022年4月18日掲載)
1. 執行役員および子会社取締役解任について
当社は、昨日開催いたしました臨時取締役会において当社執行役員および子会社である
株式会社吉野家常務取締役の伊東正明氏の取締役解任に関する決議を行い、2022年4月18日付で同氏を当社執行役員および株式会社吉野家取締役から解任しましたのでご報告します。本日以降、当社と同氏との契約関係は一切ございません。
2. 解任理由
同氏は人権・ジェンダー問題の観点から到底許容することの出来ない職務上著しく不適
任な言動があったため、2022年4月18日付で同氏を当社執行役員および株式会社吉野家取締役から解任しました。
(吉野家ホールディングスホームページ「プレスリリース」2022年4月19日掲載)
吉野家ホールディングス前常務取締役企画本部長・伊東正明氏による「生娘シャブ漬け戦略」発言は、株式会社吉野家と、その発言の現場となった社会人対象講座を主催する早稲田大学の双方による抗議・解任へと即直結した。「生娘」とは性経験のない(主に10~20代などの若い)女性を指し、「シャブ漬け」とは違法薬物の濫用を明確に連想させる言葉だ。発言があったのは4月16日。それから2日での解任は、日本の企業カルチャーではまれに見る迅速さだった。