「行動レベル」に落とし込めば迷いがなくなる
先ほどの例では、2件の契約を取るという目標の手前に、次のような目標が設定できました。
・お試し期間にこまめに連絡を入れる
・改善点をメリットとして伝える
さらに、数値化したKPIに分解すれば、1日にやるべきことが明らかになります。
・1日1回、お試しを導入している企業の担当者にメールか電話をする。お試し期間の終了時には必ずメリットを提示する。
プレーヤーとして、ここまで行動に分解していれば、もう迷うことはありません。
上司は「答え」を与えてはいけない
これらは、上司から「これが正解だからやれ」と言われても意味がありません。新入社員などの場合なら、こういった指示をしてプロセスを管理する必要があります。
しかし、プレーヤーとして成長する過程で、目標と結果以外は管理されないようにシフトしていくことが求められます。
最近の多くの企業は、いつまでもプロセスの管理をしてしまっています。
小さな目標を設定し、それをクリアしてくれれば、社員たちのモチベーションが上がるだろうと思い込んでいます。
まさにこれが、いつまで経っても社員や部下が成長しない原因です。
この事実に気づいた人から成長していきます。
仕事のプロセスを分けて、どこが問題なのかを探しながら、試行錯誤をする。
これを「自分でやって、自分で解決する」からこそ、勝手にモチベーションが上がっていくのです。上司や会社が踏み込む問題ではないのです。
いつまでたっても部下を子どもや新人扱いするから、モチベーション管理までを上司がやっているのでしょう。
しかし、それが成長を止めていることに、お互いが気づく必要があるのです。
1979年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングスを経て、ジェイコム(現:ライク)にて取締役営業副本部長を歴任。2013年、「識学」という考え方に出会い独立。識学講師として、数々の企業の業績アップに貢献。2015年、識学を1日でも早く社会に広めるために、識学を設立。人と会社を成長させるマネジメント方法として、口コミで広がる。2019年、創業からわずか3年11カ月でマザーズ上場を果たす。4000社以上に識学メソッドを導入。